3月12日(土)に時代劇「武士とその妻」(夜7:00-8:54、BS-TBS)が放送される。主演は、現在30歳、そして今年芸能界デビュー10周年という節目を迎えた工藤阿須加。意外にも時代劇で主演を務めるのは今回が初だという。WEBザテレビジョンでは工藤にインタビューを行い、「心が震えた」という本作の魅力や、日本文化の一つである“時代劇”への思いを語ってもらった。
池波正太郎の短編小説の一篇「へそ五郎騒動」を原作とした本作は、武士の誇りと夫婦の絆を描いた人情時代劇。工藤は、武家の次男として生まれたことで“へそ者(家督を継ぐこともない役立たず者)”扱いされている平野小五郎を演じる。
意識したのは「貫き通す意志の強さ」
――真っすぐな好青年を演じることの多かった工藤さんにとって、今作で演じた小五郎はどういった人物でしたか?
小五郎は心(しん)がしっかりとあって、自分が決めたことに対して忠実に全うする、それでこそ武士だと思い、日々精進している人間です。
自分自身、小五郎という役を通じて武士とは何かを学んだ気がしています。小五郎はとにかく一つのことを信じて貫き通す人なんです。それが周りを幸せにするかといえば難しいところもあるんですが、今回の役を演じる中で気付かされることも多かったです。
――そんな小五郎を演じる上でどういった部分を意識していたのでしょうか?
周りに何と言われようと貫き通す意志の強さですね。(そうしていなければ)自分が自分を保てなくなってしまうという気持ちはすごく理解できるなと思いました。台本を読んだときも、お芝居をしているときも、最も意識していたのは「気持ち」の部分ですね。
――工藤さんご自身も曲げられないものがあるのでしょうか?
どうでしょうか?(笑) でも、現場で監督たちから「意志が強いよね」と言われたので、もしかしたらあるのかもしれないです。