京都の撮影所での日々は「毎日皆さんに感化されながら」
――今作が時代劇初主演ということですが、現場はいかがでしたか?
自分が時代劇で主演をやらせていただけるとは思ってもいなかったので、すごくうれしい気持ちもあり、身が引き締まる思いです。
――撮影は京都の撮影所で行われたとお伺いしています。
はい、京都の撮影所の皆さんと撮影したいという思いがあったので、楽しみにしていて。先輩方からいろいろな話を聞いていたので、気合を入れてから臨みました。
――どのようなお話を聞いていたのですか?
はっきり言うと「怖い」って聞いていたんです(笑)。でも、実際に京都へ行ってみると、自分たちの仕事に対するプライドを持っていて、いい作品を作りたいという思いが強い方たちが集まる場所なんだなと感じました。
特に京都の撮影所では常に時代劇の撮影が行われているので、時代劇を撮るという上では、日本の中のプロフェッショナルな方たちが集まっている場所だなと。そこで自分が主演として立たせてもらえたということは大きくて、毎日皆さんに感化されながら自分自身の熱量が上がっていく感覚がうれしかったです。
共演の志田未来は「体から訴えかけるお芝居をする方」
――妻・恵津役の志田未来さんと共演してみていかがでしたか?
(志田は)年齢的には年下ですが、業界では先輩で、この業界に入る前から見ていた方でした。見ている人の心に寄り添うお芝居をされる方だなと思っていましたが、いざ対面してみると心地よい時間が流れるというか、目だけじゃなく体から訴えかけるお芝居をする方だなと感じました。本当にご一緒できてよかったです。
――小五郎は一家の次男として生まれた“へそ者”で謙虚な人間ですが、実生活だと工藤さんは長男かと思います。やはり家での立ち振る舞いは小五郎とは全く異なるのでしょうか?
そうですね、小五郎っぽいところはないかもしれません(笑)。僕、小五郎みたいにきっちりしていないんです。妹や弟がすごくしっかりしているので、兄としては頼もしいです。
――互いを信じ合う小五郎と恵津はまさに理想的な夫婦ですが、理想の夫婦像はありますか?
あ~…。最近分からなくなってきたんです、迷走しています(笑)。
――“こういう夫婦になりたい”とイメージされていた時期もあったんでしょうか?
ありました。でも、あくまで理想じゃないですか。周りの友人が結婚して、話を聞いたりすることが増えてきて、“理想と現実は違うな”と思って。そうなってくると自分の理想はなんだろうってなって、考えることをやめたくなります(笑)。結婚できないんじゃないかと思うようになりました。