メジャーリーグ(MLB)が先日開幕し、大谷翔平や鈴木誠也らといった日本人メジャーリーガーたちが熱い戦いを繰り広げている。そんな今シーズンのMLBにて、活躍が期待される日本人選手たちを紹介していく。
大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)
昨年2021年シーズンの目覚ましい活躍は、誰もが記憶するところだ。打っては、桁外れのパワーでホームランを量産し年間46本塁打。投げては、160km/hを超える剛速球と切れ味抜群の変化球で三振の山を築き、9勝2敗、防御率3.18。投打ともに高次元のパフォーマンスを両立する“二刀流”のインパクトは計り知れず、満票でのア・リーグMVP獲得も納得の傑出度だった。
今シーズンからは、先発投手兼指名打者(DH)の選手が、降板後もDHのまま試合に出場し続けられる新ルールが採用。このルールは実質的に大谷しか利用しないため「大谷ルール」とも呼ばれる。一人の選手のためにMLBのルールが変更されることからも、改めて大谷の影響力も大きさが分かる。そんな大谷ルールを追い風に、今年は昨年成し遂げられなかったシーズン10勝以上、そして、ホームラン王獲得に期待が集まる。
鈴木誠也(シカゴ・カブス)
5年総額8500万ドル――。これは、日本人野手のメジャー移籍時における史上最高額の契約であり、鈴木誠也へのメジャーの期待値の高さがうかがい知れる。昨年2021年の東京五輪で金メダルに輝いた野球日本代表「侍ジャパン」における不動の四番打者を担った鈴木は、広島東洋カープに在籍した9年間で抜群の実績を残している。打っては6年連続3割25本を達成し、守っては5度のゴールデングラブ賞を受賞。さらには2019年シーズンには25盗塁を記録している。このように、打撃におけるミート力＆長打力、走力、守備力、送球力すべてに秀でた「5ツールプレイヤー」なのだ。
メジャーデビュー後も2打席連続ホームランや6試合連続安打を記録するなど、早々に大暴れしている鈴木。この勢いのままメジャーで旋風を巻き起こしてもらいたい。
筒香嘉智（ピッツバーグ・パイレーツ）
横浜DeNAベイスターズ(横浜ベイスターズ)で10年通算205本塁打、2017年の第4回WBCでは日本代表の四番も務めた筒香。そんな日本球界で輝かしい実績を持つ“ハマの大砲”も、メジャーの壁には苦しんだ。
タンパベイ・レイズの一員として迎えた米球界挑戦1年目の2020年シーズンは、かねてより課題だった速球への対応に苦しみ、打率.197、8本塁打に終わった。続く2021年シーズンも調子が上がらず、5月11日にはレイズ、8月14日にはロサンゼルス・ドジャースを退団するなど、苦汁をなめた。しかし、8月16日にピッツバーグ・パイレーツへ移籍すると息を吹き返し、43試合で打率.268、8本塁打と好成績を残した。2022年、勝負の3年目は、米球界で自身初となる二桁アーチに期待がかかる。
加藤豪将(トロント・ブルージェイズ)
日本人の両親のもと1994年に米国カリフォルニア州で生まれ、母国の英雄・イチローに憧れて幼少期より野球に励んだ加藤豪将。その名が初めて日本で報じられたのは、2013年に彼がドラフト2巡目(全体66番目)でニューヨーク・ヤンキースから指名された時だった。しかしその後は、名門ヤンキースの層の厚さに阻まれ、2013年～2019年の6年の在籍期間で、一度もメジャーへの昇格は叶わなかった。
その後、マイアミ・マーリンズ、サンディエゴ・パドレスを経て、2021年12月にはトロント・ブルージェイズとマイナー契約。そして4月7日、キャリア10年目にして初となるメジャー昇格を果たした。同10日には再びマイナー降格となってしまった加藤だが、4日後にメジャーに再昇格。限られた出場機会の中で結果を残し、メジャー定着を目指す。
▼鈴木誠也、15日の試合でのタイムリーツーベースヒット
