ずっと笑いをこらえながら演じていました
――「未来への10カウント」に教師役で出演されていますが、オファーを受けた時の感想から教えてください。
そうそうたるキャストの皆さまとご一緒するということで、お話を頂いてから撮影に入るまでずっとプレッシャーを感じていました。クランクインの日も緊張していましたが、同じシーンに八嶋智人さんがいらっしゃって、第一声で「おっ!よろしくね」とフレンドリーに声を掛けてくださったことで、少し和んだ記憶があります(笑)。
――八嶋さんはやはりムードメーカーですかね? 職員室も楽しそう(笑)。
楽しいです!八嶋さんが先陣を切って話題を提供してくださって、「本番!」の声がかかるギリギリまで皆さんを笑わせてくださいます。だから私も八嶋さんと絡むシーンでは、ずっと笑いをこらえながら演じていました。
――今回は教師役。そして臨月の妊婦という役どころですね。
私にとって初めてのチャレンジです。今まで学生役をさせていただくことが多かったので、こういう「先生」と呼ばれるような大人の役を演じる立場になったんだなと実感しながら役に向き合いました。
――しかも、まさかの32歳の役!
以前、23歳と32歳で二役を演じるという経験をさせていただいたんですけど、どちらかというと23歳でいる時間が長かったので、今回のように最初から実年齢よりかなり年上というケースは初めて。もうその年齢の役がきてしまったか…!と驚きました(笑)。
――高月さんはもともと大人っぽいですからね。
今まで自分の年齢とピッタリ合う役だったことがないんですよ。小学生の時に高校生を演じて、中学生の時にはもう社会人を演じていて、そして今は30代の妊婦さん。どういうことですかね?(笑)
――どうでしょう(笑)。最近は後輩から憧れられる先輩の役も多いですよね。
そうですね。憧れてもらっているかは分かりませんが、実生活でも後輩が増えたなというのは感じています。事務所でも年下の後輩がどんどん増えていて、いつの間にか公式サイトでは上から4番目にいるんですよ(笑)。
――今までは先輩も多かったし、後輩の立場でしたから、ある意味楽ができたけど…。
はい。昔は楽だったんです。(所属していたユニット・)bump.yの時も、(松山)メアリさん、(桜庭)ななみさんがいたから甘えられましたし、私は伸び伸びと自分らしく、自由にやらせていただいていたんですけど…。今は逆の立場になりました。普段はどちらかというと頼る側なので、やっぱり不思議な気持ちです。
――不思議?頼られる役は苦手ということですか?
いえ、すごくうれしいことですし、そういう役をやるときの方が自分も生き生きするので楽しいんですけど、性格的には正反対なので、違和感というか、どうしたらいいんだろうと考えていた時期もありました。でも、最近はそのギャップも楽しもうと思っています。そういう役を頂けるということは本当にありがたいことですので、役に説得力を持たせられるように頑張ります!
――今回は未知の領域である妊婦さんの役。演じる上で、お母様に話を聞いたりはしましたか?
母には恥ずかしくて聞けなかったです。絶対、「あんたの時はこうだったよ」って、私のことを言われると思ったので(笑)。でも、今回の役ではお腹の膨らみを衣装で表現したのですが、その膨らみの部分を装着した時、すごく優しい気持ちになりました。
子どもを授かったことはないので、どんな気持ちになるのか分からなかったんですけど、「こんなに優しい気持ちになるんだ」と驚きました。ここ(腹部)に子どもがいるんだな、と思うと…お芝居をしていても、お腹を守るような動きになりますし、一挙手一投足が丁寧になりますね。初めての感覚でした。
――第2話では、妊婦だからこその印象的なシーンがあるんですよね?
はい!(笑) 急に産気づいてしまってキャスター付きの椅子で疾走するシーンなんですけど、八嶋さんが後ろで押してくれていて、アドリブで周りの生徒に「見るんじゃない!」とか「見るんじゃありません!」って叫んでいるんです(笑)。私は(陣痛で)痛がらないといけないのに笑っちゃって、「笑ってんじゃん!」ってツッコミをもらったりして、あのシーンは面白かったです(笑)。
ポニーキャニオン