「―直虎」出演中の高橋一生 政次は「頭をヨシヨシしてあげたくなる」
政次はいつも裏表を使い分けなくちゃいけない複雑な人間
半年以上演じ続けてきた政次の魅力とは?
「以前、『軍師官兵衛』('14年NHK総合ほか)で井上九郎右衛門をやらせていただいたとき、心に残っていたセリフがあるんです。『内に秘めたるものだ』というセリフなんですけれど、政次はまさに、その“内に秘めたるもの”を、さらに深く、長く、密度の濃い形で見てくださる方たちに感じていただける役だと思っています。ただそこにいるだけで何が語れるのか、試させていただいている気がします。こういう部分が政次の魅力だと思います。感じ方は十人十色でいいのですが、言語化せずに本当に伝えたかったことがどう伝わっているのか、第18回放送以降は皆さんに聞いて回りたいくらいです(笑)」
今後の直虎と政次の関係性に注目してほしい
「第18回では、直虎が政次の本音を探るような場面が出てきますが、2人は孫子の『敵を欺くには、まず味方から』のように、互いにだまし合わないといけません。しかも政次には目付としての本音と、鶴丸(=幼名)としての本音、二つの本音がある。さらにその裏もある(笑)。恐らく自分でも“俺、何言っているんだろう”と思いながら、進んでいくこともあるわけです。第18回以降には、直虎と囲碁を打つシーンが出てくるのですが、その中で2人はとても複雑な会話をしたり、印象的な一手を打ったりするので注目していただきたいです。それぞれの言葉が本音なのか確認できぬまま会話が進み、“体裁上言っていない”というセリフも出てきたりしますから(笑)。その言葉がまた悲劇を招くのかもしれないですけれど」