松重豊が颯の胸キュンシーンを実演!「ちょっと俺にやらせてよ」
――出演が発表された際、「颯のように、人の懐にスイスイ入っていくような人物を演じることも今までなかった」とコメントされていましたが、実際に颯を演じてみていかがでしたか?
開始当初は、どれくらいの距離感で杏花ちゃんや晴太さんに接していけば良いのかを探っていたのですが、撮影が進むにつれて、颯として相手のパーソナルエリアに入る距離感は掴めてきたと思います。
物語の前半では、颯はニコニコ明るく振舞っていますが、次第に颯の家庭の事情や過去のことなど、颯の心に秘めている部分が出てくるので、そういった場面での思い詰めた空気や表情はしっかり見せていきたいです。
――“胸キュン”シーンを楽しみにしている方も多いと思いますが、ご自身としても演技でキュンとさせたいなという気持ちはありますか?
キュンとしてもらうのを狙って演じようとはしていないですね。特に今回は、大人の恋の話になっていているので、キュンキュンポイントを作るのではなく、自然の振舞いの中でドキッとするものを表現したいです。見てくださる方々に「こういうのいいな」と感じてもらったり、胸がギュッとなったり、楽しんで頂きたいなと思っています。
――今回、上野さん、田中さん、松重さんなど先輩との共演になりますが、現場の雰囲気はいかがですか?
撮影は順調に進んでいて、チームとして温かい空気が流れています。杏花ちゃんと林太郎さん(松重)との食卓のシーンや、上野さん、田中さんと3人のシーンで思わず笑ってしまってNGを出してしまうなど、面白い空気が流れることが多いです。これからもその空気感を楽しみながら演じていきたいです。真剣なシーンなどの撮影は、上野さんや監督と意見交換をしたりして、細かいところまで話し合って進めています。
――上野さんの印象はいかがですか?
上野さんはお芝居の現場に入ったらスイッチが入って、違和感をなくすために、細かいところまで見てストイックに取り組んでいらっしゃる方です。そういう真っすぐな上野さんの姿を見ていると、自分もそのシーンを良くしようという気持ちになります。
――田中さんとの撮影はいかがですか?
田中さんとのシーンは、どんな感じになるのか全く予想がつかない撮影で楽しいですね。お互いに変化を楽しみながら、その場でお芝居を作っていくスタイルのような気がします。きっと田中さんは台本以外のところで生まれるお芝居を楽しんでいる方なんだと感じます。
――颯と晴太は恋のライバルという関係性ですよね。
晴太さんの息子の虹郎が自分のクラスの生徒なので、ライバルでもあり良き友達あり、良い関係なんじゃないかなと思っています。恋に対しては熱くなるけど、他のことでは友達として話せるような、そんな距離感を掴みたいと思っています。
――松重さんとの撮影はいかがですか?
松重さんは穏やかで優しくて、時にアドバイスしてくださったり、現場を見守ってくださっています。颯が杏花ちゃんをキュンとさせるようなシーンがあるんですが、どう演じればいいか僕と監督が話していると、松重さんが「ちょっと俺にやらせてよ」と仰って、実際にその場で松重さんが颯を演じてくださったんです。
高い所にあるお皿を杏花ちゃんが取ろうとして、僕が取ってあげるというシーンだったんですが、そのときの松重さんのお芝居が台本以上にキュンとなるお芝居で現場は大爆笑でした。松重さんは、そういうところにもアンテナを張っている方なんだなとびっくりしました。
WOWOW