現在は、7月に開幕する野田秀樹作・演出の舞台「『Q』:A Night At The Kabuki」の稽古に勤しむ。
松にとって舞台とは、10代の頃からうまくできないもどかしさや葛藤もたくさん経験し、成長してきた場所。林先生が「(うまくいかなかった時に)切り替えるために何かされたりしたんですか?」と尋ねると「あまりないんです。やっぱり、落ち込んだり問題が起きた場所に勇気を出していかないと解決したことにならないんじゃないかと思って。稽古場で落ち込んだら稽古場にまた行くしか解決方法はないし、本番で失敗したなと思ったらまたその失敗した場所に次の日行くしかないし」と、課題との向き合い方についても語った。
万感込めた「千秋楽おめでとう」
2022年2月には白鸚が半世紀以上にわたり務めてきた「ラ・マンチャの男」についに終止符が打たれたが、コロナ禍の影響で千秋楽は中止。不完全燃焼の思いを抱えての幕引きとなってしまった。
「ラ・マンチャの男」は松にとっても初めて出演したミュージカルであり、父との共演作品でもある特別な作品。松は、本来千秋楽が行われるべきだった日に白鸚からカンパニーのメンバーに向けて万感の思いを込めた「千秋楽おめでとう」のメッセージが送られたというエピソードを告白。松自身も思うところあったようで、涙をぬぐう一幕もあった。
そして、自分ではどうにもならない苦難を乗り越える考え方として「時間は止まらないから。いっぱい文句を言ったりネガティブな発言をしても過ぎていくし、前向きに過ごしていても過ぎちゃうし。その時間も過ぎていくものとして過ごしていけば、悪い時間も長くは続かないし、いいことも長くは続かない。だから、自分を良くするために時間を使えたらいいのかなと思います」と語り、インタビューを締めくくった。
毎週日曜夜10:00-10:54
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