倉科カナが大切にしていることとは?
――改めてシーズン8が決まった時の気持ちを教えてください。
「今年の夏も頑張るかー!」と思いました(笑)。夏と言えば「刑事7人」の印象があるので、またおなじみのキャスト、スタッフに会えると思うとうれしくなりました!
――長年、同じ役を演じるうえで大切にしていることは?
最初の頃は、環が「言動は感情をあえて抑制し、冷静沈着」というキャラクターだということもあって、一人で頑張らなきゃと思っていました。なので、共演者の皆さんとも(近づきすぎず)距離感を保っていたところがありました。
でもシーズンを重ねていくにつれてもっと甘えていいんだなということを学んで、今は、環に寄せようと私自身を作るのではなく、キャストやスタッフの方と向き合うということを大切にしています。
――シーズン1からでは環の印象も変わりましたよね。
人が成長するように脚本もキャラクター自身もシーズンごとに少しずつ変化していきました。皆さんに「刑事7人」を長く愛していただけているのも、そういった変化を取り入れていくということが要因の一つなんだろうなと思います。なので、環というキャラクターも、私が自分で「こうしよう」と考えて、変えたわけではないです(笑)。
――東山さんとの印象的なエピソードを教えてください。
東山さんとの思い出は、たくさんありすぎて絞りきれません(笑)。東山さんって本当にすごく気遣ってくださっていて、私の抱えているいろいろな悩みを東山さんにご相談したりすると、「あれいいよ」「これいいよ」と親身になっていろいろアドバイスしてくださるんです。ささいな変化にも気付いてくださいますし、いつも私たちを気遣ってくれます。
また「刑事7人」のチームワークがよくなるように、東山さんのおうちに「刑事7人」のキャストを招いてくださったこともありました。コロナ禍になってしまってからは集まれる機会が少なくなってしまいましたが、毎年、刑事7人の皆さんでご飯を食べることがすごく楽しみでした!
――長いシーズンを一緒に撮影していますが、倉科さんだけが知る東山さんの変化は?
変化と言われると難しいです。シーズン1の時は私たちもすごく緊張していて、俳優の大先輩でもある東山さんと接することに対していつもドキドキしていました。
「刑事7人」が始まったころはキャスト自身の個性も、役柄の個性も強かったので、皆さんが今、私たちを見て「仲がいいね」と言ってくださるような関係性ではなかったんです。
そんなシーズン1では、「刑事7人」の在り方やストーリー、おのおののキャラクター性を確立するために、東山さんが座長として、制作側と真剣に向き合い、よりいい作品を作るために戦ってくださっているなとすごく思っていました。
そのおかげで、回を重ねていくごとに、ストーリーもキャラクター性も深まっていき安定感のある土台の上でのびのびと演技をすることができました。
――東山さんに緊張されていたとのことですが、いつ頃から緊張されなくなったのでしょうか?
今でもちょっと緊張します!(笑)。でも、あえて言うならばシーズン4から緊張は薄れていったかなと思います。
東山さんは(鈴木)浩介さん、塚本(高史)さんと、私は高嶋(政宏)さんとバディを組んでいたので、バディがお互いに違ったんです。そんな中、私が、塚本さんとバディを組むことになって、塚本さんを通して、東山さんのことをどんどん知っていくようになってからは、多少緊張がほぐれていったように思います。
でも、北大路(欣也)さん、(吉田)鋼太郎さん、東山さんには緊張しちゃいます(笑)。