大ヒット作「アベンジャーズ」シリーズのマーベル・スタジオの最新作で、公開中の映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」。常識破りで自由な“銀河一ヤバい”チーム「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」がノリと笑いでユニークに戦う姿を描く。
そのユニークなメンバーの日本語版吹き替えで、銀河一狂暴な毒舌アライグマ・ロケットを演じた加藤浩次と、超絶かわいい最終兵“木”のベビー・グルートを担当した遠藤憲一に、前作から続投が決まったときの心境から、好きなキャラクター、互いの評価までとことん本音で語り合ってもらった。
――映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」('14年)から、続投が決まったときどんな気持ちでしたか?
加藤:うれしかったですよ。「もう首かな?」って思ってたんで(笑)、良かったです。
遠藤:最初かわいくなるって聞いたので、それは無理だって思ったんですけど、「声は加工するので、気持ちだけ入れてください」って言われて。それはそれで特殊な仕事で、面白いなって思いましたね。
――遠藤さんは今回、かわいさも込めたいということでしたが、いかがでしたか?
遠藤:映像で見たグルートは、つぶらな瞳の印象が強くて。ロケットに怒られて真剣にやってるんだけど、でもちゃんとできないっていう、“不器用な生き物”という感じで演じました。
――加藤さんはロケットを演じて、改めて声優の難しさを感じることはありましたか?
加藤:やればやるほど難しいですよ~。
遠藤:いやいやでも達人の域だよね!
加藤:ロケットは動物だしCGなので、表情が分からない上に早口なので、何回やっても難しかったです。シーンによっては何度も収録し直しました。
――今回、どのくらい役作りや練習をされましたか?
加藤:収録の数日前に台本をもらったのですが、映像の貸し出しはできないとのことで、事前に練習っていうのはあまりできなかったんですよ。ただ、監督から「前作のような感じで、加藤さんの調子でいいんで」って言われたので、監督任せでした。
遠藤:収録する数時間前に、初めて映像を見たんですけど、英語なので横でずっとマネジャーが台本を読んでくれて。でも収録に入って最初に、「動かないでください」って言われてしまって。役者だからどうしても体を使って演じる癖があるんですけど、音が入っちゃうから駄目みたいで。そこが難しかったですね。
――「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」は、はみ出し者たちがノリで戦うということですが、共感できる部分はありますか?
加藤:邦画にはない感じとか好きですね。すっごい緊迫したシーンでもふざけていていいですよね。
遠藤:チームが1つになりそうにないじゃないですか、そういうキャラクター作りがうまいし、いいなって思いましたね。
加藤:見てないんですよね?
遠藤:まあね(笑)、でもストーリーは知ってるから(笑)
――役者さんとして演じられるのと、声だけで演じるのは違いますか?
加藤:全然違いますよね。台本で読んでたら、ここは感情を入れた方がいいなって思っていても、実際に映像を見るとそうじゃなかったり、そういう部分が難しかったですね。
ただ、分からない部分は監督に任せていたので、監督が微調整してくださいました。
―― 一番苦労したシーンはどこですか?
加藤:バーッとしゃべるシーンもだし、最初のクイル(声:山寺宏一)と宇宙船の操縦かんを奪い合うシーンは大変でしたね。
――遠藤さんは、「ボクはグルート」というワンフレーズですが、どんなふうに収録されましたか?
遠藤:例えば日本語で「ありがとう」、英語で「Thank you」、他にもいろいろな言葉があるけど、でもそれぞれ気持ちは「ありがとう」だし。グルートの場合、「ボクは、グルート」っていうワンフレーズだけど、言葉じゃなくて気持ちを優先して、気持ちで言えば伝わると思って演じました。
――遠藤さんはこれまで数多くのナレーションもされていますが、ナレーションと声優とでは違いはありますか?
遠藤:全然違いますね。ナレーションも制約はありますけど、でも自分の間合いでできるんですよ。でも声優はすでに演じている人の、そのリズムの中でやらなきゃいけないから、そこが全然違います。
―― 一言では物足りなくなかったですか?
遠藤:いやいや十分ですよ(笑)。
――今後もシリーズが続いて、作品に期待することはありますか?
加藤:期待というか、ロケットがなんでこうなったのかっていうことを知りたいですね。
――いろんなキャラクターがいますが、どのキャラクターが一番好きですか?
加藤:最初からボケてるドラックス(声:楠見尚己)かな、マンティス(声:秋元才加)とのやりとりも良かったしね。あと、ヨンドゥ(声:立木文彦)がかっこよくて優しい!
遠藤:ロケット好きですね。口悪くてやんちゃで、加藤さんにピッタリだよ!
――作品の魅力についてお聞かせください。
加藤:ヨンドゥの言葉ですね。それはぜひご覧ください。
遠藤:命の話とかをするシーンで、結構、感動ぶっこんでるなと思って。
ハラハラドキドキの先に何かを考えさせられる作品だなって思いましたね。
公開中
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン