読みだしたら課金不可避？ 話題の漫画の魅力を力説
でか美ちゃん：私は凪良ゆうさんの『流浪の月』ですね。誘拐されてしまった女の子と誘拐犯の話なんですけど、すごく面白いんです。2年前に本屋大賞を受賞していて、最近も映画化されていたんですけど、ここ数年間に読んだ小説で一番好きでした。映画もそのうち見ないとな～とは思っているんですけど、逆に怖くて見れなくて。
原：(誘拐した側とされた側が)どっちが被害者でどっちが加害者かわからなくなってくるんですよね。
でか美ちゃん：被害者の女の子が、誘拐犯に感情移入してしまう病気なんじゃないかと周りに言われて、でも「自分はそうじゃない」と思いながら話が進んでいくんですけど、読み終わっても結局それが病気だったかどうかは誰にもわからないというか。
私はもともと吉本ばななさんが一番好きな作家なんですけど、「穏やかな川で泳いでいると思ったら取り返しがつかないくらい深いところまで行っちゃった」みたいな小説がすごく好きで(笑)。
原：気が付いたら「えらい所に流されていってるぞこれ」、みたいな。
でか美ちゃん：そうそう(笑)。なので、ばななさんばっかり読んでいたんですけど、久しぶりに「めちゃめちゃ面白い！」ってなりましたね。
原：つい最近出た『汝、星のごとく』っていう最新作もめちゃくちゃ良いですよ。
でか美ちゃん：それも読まなきゃって思ってます。買ってはいるんですけどザ・積ん読になってます(笑)。あと、私ももう一つ漫画でお薦めがあって、本当にここ数週間でハマった『アフターゴッド』っていう作品で。
神が侵略しに来たことで東京が住めなくなった世界で、神を見るととても安らかに死を迎えられるから自ら神に会いに行く人もいるんですけど、そんな中で(結果的に)親友を神に殺された女の子が神を倒すために戦っていくんです。
序盤の展開なのでネタバレしちゃいますけど、その子自身が実は“神の目”を持っていて、自分に内包されるものと戦っていかなければいけない、という話なんです。めちゃめちゃ絵もきれいで面白くて、漫画アプリの「今なら全話無料」というのに釣られて一気に読んじゃったら、もう次から課金するしかなくなっちゃって(笑)。もちろん単行本も出ているので、紙でも買おうかなと思ってます。
「『言葉を扱っている人』としてラッパーの方とも話してみたい」(でか美ちゃん)
――初回のゲストがでか美ちゃんの会いたい人だったという話が先ほどありましたが、お二人が今後出演を期待されるゲストの方がいらっしゃればお聞かせください。
原：僕はもう、でか美ちゃんが会いたい人をどんどんブッキングしたいなと思います(笑)。
でか美ちゃん：自我出してくださいよ(笑)。原さんの会いたい人も気になりますもん。
原：でも本当に、会いたい人にはこれまで番組の中で会ってる感じがあるので。(リニューアル初回の)ヤマモトショウさんは、でか美ちゃんがいなければお会いできてないですし、でか美ちゃんのアンテナに引っかかった人をどんどん出してほしいと素直に思ってます。
でか美ちゃん：私はプライベートでもすごく仲良くしてもらっている朝井リョウさんと柚木麻子さんですね。ただ、お二人を作家だと思って話したことがないので。
原：おお～。そっちの方が珍しいよ(笑)。
でか美ちゃん：普段友達としてハロプロの話ばっかりしているので、「本への思い」とか恥ずかしくて今更面と向かって聞けないんです(笑)。だからこういう機会にぜひ聞いてみたいなと。
原：確かに仲良すぎる人が来ても恥ずかしいですよね。
でか美ちゃん：あとはやっぱり吉本ばななさんが好きなので、いつかぜひお会いしたいですね。実は昔、私がバイトしていたちょっと高い居酒屋に一度いらっしゃったことがあって。
お酒とか料理とかを出す時に、「これがばななさんの目にはどう映って、いつかどういう描写になるんだろう」とか考えていたんでめちゃめちゃ緊張しちゃって、その時のことがすごく記憶に残ってます。その日はたくさん失敗した気がします(笑)。
原：僕は「いとうせいこうさんに会いたい」ってずっと言ってたら、この番組に本当にゲストで来てくださいましたからね。でか美ちゃんも(言い続けていたら)いつか会えるかもしれませんよ。
でか美ちゃん：あとは作家さん以外で言うと、「言葉を扱っている人」っていうことでラッパーの方とかも。呂布カルマさんとかこういうところで話してみたいですね。
原：本の話を呂布カルマさんに聞くことってなかなか無さそうですもんね。
でか美ちゃん：グラビアフリークなので、めちゃめちゃグラビアの写真集とか持ってきちゃいそうですね(笑)。最近はグラビアアイドルと番組やられてたりしますし。
原：結構スタッフが真に受けて、いつか番組に出てくれるかもしれないですよ(笑)。
――確かに、ラッパーの方がフリースタイルバトルの際に発するような「言葉のルーツ」は知りたいですよね。
原：きっと学習した言葉とかではないですもんね。
でか美ちゃん：しかもそこで韻が踏めるって本当にすごい技術じゃないですか。
原：ダースレイダーさんのイベントを見に行ったらそこに呂布カルマさんも出てましたけど、本当にどういう頭の回転してるんだと思いましたね。
――最後に、見どころも含めて視聴者の皆さんへメッセージをお願いします！
原：「BOOKSTAND.TV」なので「本の番組」というプライドは持ちつつ、本というものはいろんなカルチャーのハブになり、また本があるから人が集まってくるとも思っています。
なので、本好きだけじゃなくていろんなカルチャーやエンターテインメントに興味がある人全員がうっかりチャンネルを合わせてくれた時に、ずっと見てもらえるような番組になるといいなと。ここからでか美ちゃんに100％期待しながら、頼っていきたいと思います！
でか美ちゃん：私は、自分だからできる「バカなフリをした質問」みたいなものをする機会が今後たくさんあるかなと思っているので(それを全うできれば)。
あとは、「最近本読んでなかったな」っていう人が「この番組で紹介される本は最低限読もう」みたいな感じになってくれたら。視聴者の皆さんもだんだん自分の好きなジャンルが分かってきて、本屋さんに足を運んだり電子書籍を買ったり、何かを読んだりするきっかけになればいいなと思っています。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
10月4日(火)より毎週火曜深夜2:00-2:30
BS12 トゥエルビにて放送
※「吉本ばなな特集」回は9月30日(金)深夜3:00-3:30放送
https://www.twellv.co.jp/program/documentary/bookstand-tv/
■BS12「BOOKSTAND.TV」Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCdAyVdrhUiX9tEsAtiQnfkg/videos
