「愛していると言ってくれ」「オレンジデイズ」の時代は
「silent」とよく比較されるのが豊川悦司、常盤貴子主演の「愛していると言ってくれ」(1995年、TBS系)や、妻夫木聡、柴咲コウの「オレンジデイズ」(2004年、TBS系)。聴覚障がいがテーマのラブストーリーでは、気持ちの伝え方ひとつとっても心に残る名シーンになっている。
「愛していると言ってくれ」では、駅のホームの向こう側から家の鍵を投げて存在を気付かせようとしたり、手話を知らない紘子(常盤)がワープロに一文字ずつ言葉を打ちこんで晃次(豊川)に見せて会話をした。「オレンジデイズ」では、大学の仲間で「オレンジの会」を結成し、オレンジノートという交換日記を介して気持ちを打ち明けて心を通わせた。いずれもスマホのない時代に、若者が本音を伝えあうのに必要だったツールだ。
好きな人と会話がしたい。気持ちが知りたい、という普遍的な感情を「silent」ではこの先、どんな形で表現していくのか。そんなことにも注目すると、令和の人気ドラマをより楽しめるだろう。
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