現在発売中の「月刊ザテレビジョン12月号」の連載「草なぎ剛のお気楽大好き！Vol.286」は、特別編として、10/26まで公演していた三谷幸喜が演出を務め、草なぎ剛と香取慎吾が共演する舞台「burst！～危険な2人～」のゲネプロに潜入した様子をお届け。
会見では三谷幸喜が草なぎ剛と、香取慎吾のすごさについて語った
三谷さんはご自身の連載でお二人のことを「最強のふたり」と表現されていましたが。
三谷幸喜「2 人芝居って実はすごく難しくて。多分お二人は何も感じずにサラッとやってこられていますけど、僕からするとよくできるなと思うんですよ。このお芝居は普通の2 人芝居ではなく、2 人しか舞台に出ていないけど、2 人が顔を合わせるのが1 回だけなんです。あとはずっと2 人とも違う方向を向いてしゃべっている。こんなのってあまりないし、実はものすごく演劇的に高度なことなんです。普通は相手の顔を見て呼吸を合わせてやるけど、今回は遠隔操作みたいに2 人が遠くを見ながらしゃべっている。なおかつ呼吸はピッタリ合う。綿密な構成でできた演劇的空間が1 時間半ほど続くなんてまず普通はできない。それをサラッとやっちゃった2 人は本当にすごい2 人だと思います」
三谷さんと香取さんの距離は縮まりましたか？ 以前は電話番号をご存じなかったと。
三谷「知らないです。その分、僕と草彅さんの関係はどんどん深まっています。稽古場から帰るときも送ってくれたりね。プライベートで俳優さんと酒を飲んだりすることはほとんどないですが、この方とは2 回飲みに行きました」
草彅「おかしいですよね。三谷さんが慎吾ちゃんに連絡するとき、なぜか僕のところに（電話が）かかってきて、慎吾ちゃんに連絡取ってくれって言うんですよ」
三谷「今後も草彅さんとはこういう関係を続けて、仲良くしていきたいと思います（笑）」
公演終了後は草なぎ×香取のアフタートークが
終演後、舞台の熱がまだ冷めやらぬところに、ふっとスイッチをオフにした素の2 人が登場。
草彅「いや、ごめんね。何箇所かセリフを食っちゃって。早く出ちゃってさ」
香取「そうでしたか？」
草彅「うん。それにしても、セリフ覚えたね。初めて台本なしでやりましたよ。さっき8割しか覚えてないって言ってたのに。天才だね」
香取「（胸を張って）セリフ、覚えましたー！」
草彅「合わせてくるね。『覚えてる、この人！』と思ってドギマギしちゃって。僕としては初めて稽古やった感じだよ。最高に楽しいね」
香取「最高に楽しい？」
草彅「スリリングだよ。香取慎吾ってやっぱりアレだね。一筋縄ではいかない男だね」
香取「（草彅とは）35年くらいの付き合いの中で、一度もケンカとかしたことないんですよ」
草彅「珍しいね。そういう人って周りにいないな。必ず一度くらいはケンカしたりするのに」
香取「実際のケンカもそうだし、心の中でもあんまり『今日嫌だった』とか思ったことがない。だけど、35年で初めて今回の稽古中に『コイツいつセリフを覚えるんだよ』みたいな空気を感じ（笑）。初めて感じたその空気に、こっちは『はぁ？ 何で初めてそんな気持ちになってんだよ』ってちょっと思った」
草彅「2 人の間に亀裂が入るかも（笑）」
香取「“burst!” だけに」
草彅「これ明日のトークでも使う？（笑）」
香取「ここは完全にフリーなんで」
草彅「明日から2 人で頑張りましょう！」
香取「つよポン（草彅）は（劇場に）入る時間とかもすごく早くて、運動したり声を整えたり、
すげぇ“舞台の人風” にしているよね」
草彅「大げさ大げさ。（香取も）立派な舞台人ですよ。最終的にはちゃんと調整してくる」
香取「そんなことないです。でも明日初日だけど、今日で全て出し切ったから、僕はもう明日からは諦めるかな。諦めた～～！」
この「諦めた」がエンディングのフリ。劇中にも登場した曲を草彅のギターで2人が歌う。歌いそして…。
草彅「『burst!―』7 年ぶり！ 慎吾ちゃん、愛しているよ～～！（と叫びながらエンド）」
草彅＆香取「ありがとうございました！」
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