高橋克典、福原遥“舞”&横山裕“悠人”とのシーンは「親だったら大概分かち合えるような気持ちが描かれています」<舞いあがれ!>
放送中の連続テレビ小説「舞いあがれ!」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)に出演している高橋克典から、インタビューコメントが到着した。
高橋が演じる岩倉浩太はは、ヒロイン・舞の父で東大阪の町工場を経営する2代目社長。元は重工メーカーに勤めて飛行機を製作する夢を抱いていたが、父親が病死したため退職し、ネジを作る工場を継いだ。娘の舞とは、互いに飛行機好きで、同志のような間柄になっていくという役どころだ。
『舞いあがれ!』には「ご縁を感じています」
ーー「舞いあがれ!」に出演することが決まったときのお気持ちは?
役者として「“朝ドラ”の表現」をできる機会は一生に一回だと思っているので、毎日すごくうれしく撮影に通わせていただいています。僕は粋がっているような役をずいぶんやってきましたけど、自分が実生活で父となって見つけた「心」があり、自らも驚きの連続の中で育ってきた「感情」がある。このタイミングで、そして家族を見つめ直すような時代の流れの中で、ヒロインの父親を演じることがすごくうれしいです。偶然ですが、僕が子どもの頃に初めて全部見た“朝ドラ”「雲のじゅうたん」も、飛行機にまつわる作品だったんですよ。「舞いあがれ!」も、飛びたい! という人たちの物語。ご縁を感じています。
親だったら分かち合えるような気持ちが描かれている作品
ーーご自身の役柄についての印象(ご自身との共通点・異なる点など)や、演じるうえで楽しみにし
ていること、役のここに注目してほしいという点などを教えて下さい。
僕の役・浩太は、大学を卒業し、飛行機を作りたくて就職したものの、父親の残したネジ工場を継いだ人物です。僕は実年齢の割に若く見えすぎるから、浩太を演じるために少しふっくらして作品に入りました。でも、貫禄が出過ぎてしまって。浩太が若いうちは周囲の東大阪の皆さんと違う雰囲気の、少し線の細いノーブルな感じがいいかなと、体重を絞ることにしたんです。食事制限中で大阪のおいしいものがあまり食べられないので、劇中で食べた「うめづ」のお好み焼きが本当においしかったです。
浩太は、どこにでもいるような優しいお父さん。子を持つ親だったら大概分かち合えるような気持ちが描かれています。撮影していて印象的だったのは、舞(福原遥)の初めての反抗期のシーンですね。過干渉気味の親に今まで反抗してこなかった娘が、閉じ込めていた自分を出してくる場面です。僕は反抗されている側だけど、涙が出そうになるほど娘の成長がうれしくなってしまって。でも、監督からは違う演出がきました(笑)。何より、ヒロインの福原遥さんが本当にすばらしくて、とてもいいシーンになったと思います。息子の悠人(横山裕)とは、まあ…あんなもんでしょう(笑)。父と息子はあれでいいんじゃないかな。僕、刃向かわれるのが嫌いじゃないんですよ。自分の若い時だってそうだったし。親に反抗して後に引けなくなるのも悪いことじゃないし、親が飲み込んだ言葉や思いはそのうち自分も知ることになる、と脚本で巧妙に描かれています。