酒向芳が、2023年放送スタートの大河ドラマ「どうする家康」(夜8:00-8:45ほか※初回は15分拡大、NHK総合ほか)に出演することが発表された。松本潤主演、古沢良太が脚本を務める同ドラマは、誰もが知る徳川家康の人生を新たな視点で描く、ひとりの弱き少年が、乱世を終わらせた奇跡と希望の物語。
酒向は、“旧時代の破壊者か、新時代の開拓者か”物語のキーマン・明智光秀を演じる。足利義昭に仕えるが、将軍の地位が危うくなると、自らを高く評価する織田信長(岡田准一)の配下に入る。笑顔の中にも、常に鋭いまなざしがあり、家康(松本)や秀吉(ムロツヨシ)のささいな仕草も見逃さない、という役どころだ。出演にあたり酒向がコメントを寄せた。
「明智がやる気満々ではどうかなと(笑)」
――役柄説明を読んで演じる人物の印象はいかがでしょうか。意気込みとあわせてお聞かせください。
60代も半ばに差し掛かる者にとって、「意気込みとは?」と問われれば、「ない」というのが正直な気持ちです。明智がやる気満々ではどうかなと(笑)。奥の奥の奥に秘めた思いは、決して人には語らぬものでしょう。明智はそう言っているようです。
「優しく見守る「力」があるのではないかと思います」
――これまでの大河ドラマのご出演で、印象に残っていることはありますか?
2010年の「龍馬伝」は自分がテレビに関わり始めた頃かと記憶しています。右も左も分からず、何もしないでいれば、あっという間に呑み込まれてしまう撮影現場でした。そんな中で「お前は今、このシーンで何がしたいんだ、どうしたいんだ。何かを思い付いたのなら、それをやらないでいられるのか。ただ時が、時間が過ぎてしまっていいのか。そして、何もしなかった自分を受け入れられるか」と、そんなことを考えていたような気がします。
現場とは、自分を突き放し、一人にさせて「さあ、どうする?」と、優しく見守る「力」があるのではないかと思います。