川口春奈主演の木曜劇場「silent」(毎週木曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)は、毎週放送後に番組関連ワードがTwitterのトレンドランキング入りを果たす話題作ドラマ。芸能界にも“silent”ファンが数多く存在する大人気作品となっている。これを受けTVerではオリジナルコンテンツとして「第1章~紬から見る“silent”~」、「第2章“silent”の言語~手話~」、「第3章~“silent”の世界観~」を配信中。メイキング映像と独占インタビューがたっぷり見られるドキュメンタリーだ。
TVerのお気に入り登録者数は全番組中で最多
今作は「フジテレビヤングシナリオ大賞」受賞作家である生方美久の完全オリジナル作品。主人公・青羽紬(川口)が、本気で愛するも別れることになってしまった高校時代の恋人・佐倉想(目黒蓮)と8年の時を経て偶然再会。そこに待ち受けていた現実と向き合いながらも寄り添い、乗り越えていこうとする姿を描く。
TVerのお気に入り登録者数は240万人超えと、現在配信中の全番組の中で最多である。その理由は、出演者の細やかな表現力と演技力、現代の恋愛事情をリアルに切り取った丁寧な演出、セリフや手話で紡ぎ出される「言葉」の説得力など数え上げたらキリがない。
ヒットの秘密は、出演者を含めた制作陣の丁寧な仕事ぶりにあった。それが分かるのが、3章にわたって配信されているTVerオリジナルコンテンツである。
川口は想と湊斗の両方を「大切な人」という思いで演じていた
主演の川口春奈をはじめ、出演者や手話監修と翻訳を担当するさとりさん、中嶋元美さん、村瀬健プロデューサーなどのインタビューでは、ドラマ「silent」がどのように作られているかが語られている。
例えば第1章では、川口が高校時代の紬と現在の紬を演じ分けるのに「声のトーンとかも変えるようにしている」と明かす。元気で太陽のように周りを明るくする女子である紬が、高校時代の想を引き付けたことは、ハツラツとした演技からもよく分かる。8年の時が経ち、湊斗(鈴鹿央士)と付き合っている時代の感情や、三角関係に揺れるリアルな気持ちを演じる際には、想といるときの紬と、湊斗といるときの紬の違いを「どっちに対しても愛があって、大切な人だと、見てる人にそう感じてもらえたら」と語っている。劇中で現在、湊斗が「紬を幸せにし隊」の隊長として元カノの幸せを願っていることからも分かるが、確かに紬と湊斗との間にもちゃんと愛が存在していただろう。