<どうする家康>杉野遥亮、松本潤との撮影エピソードを語る「小さな時間で気持ちが楽になる瞬間があります」
榊原康政だけ知らなかった
――歴史上の榊原康政を知っていましたか?
僕は徳川四天王のうち、榊原康政だけ知らなかったんです。学生時代、歴史をちゃんと勉強していなかったので、今回初めて知っていっています。
――このドラマで描かれる榊原康政は、どういう人物と捉えて演じていますか?
最初はなかなか人物像がつかめなかったんですが、今はすごく面白いなと思ってやっています。「殿に忠義を尽くす」ということに関しても、あくまで自分のペースで接するし、自分の気持ちを押し殺すこともしない。実はわりとひょうきんなところもあってとにかくマイペース。
マイペースって、良い意味も悪い意味もあるから、時に生意気に見えることもあるし、特に最初の頃は実際生意気なんですけれど(笑)、その根っこには、自分の物差しがちゃんとある。自分をしっかり持っているから、周りに影響されないというか。人や物事を「自分の目で見て、自分で感じられる人」なのかなと。演じるにあたっても、最初は迷っていたけれど、「大事なのはその瞬間、その瞬間、どんな気持ちでセリフを言えるか」というところに立ち返れてきた気がします。
考えることそのものを楽しんでいる人なのかなと
――「自分の目で見て、感じられる人」というのは、具体的なシーンやせりふで感じたのでしょうか?
どれか一つというより、全体の流れの中でだんだんとです。小平太って、割と状況を確認するようなセリフが多いんです。そのせりふをなぜ小平太が発するのかなと考えたとき、やがて四天王になっていく人物だから、自分なりに物事を整理したくてこの言葉を口に出しているのかなと感じて。“この状況、自分だったらどうするだろう”と考えているし、考えることそのものを楽しんでいる人なのかなと思っています。