長澤まさみ主演『エルピス』ギャラクシー賞月間賞を受賞「テレビメディアによる辛辣な自己批判が秀逸」
長澤まさみ主演で2022年10~12月に放送されたドラマ「エルピス―希望、あるいは災い―」(フジテレビ系※カンテレ制作)が「ギャラクシー賞」の2022年12月度月間賞を受賞した。同賞は、NPO法人放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優れた番組や個人・団体を顕彰する。
「メディアの中にこそ闘うべき壁があった」
選評は以下の通り。
「テレビ局で働く主人公たちが、ある事件の冤罪をめぐって国家権力と闘う物語と思って見始めたが、国家権力に行き着く手前のメディアの中にこそ闘うべき壁があることが描かれた。劇中で政界や権力組織への厳しい視点を随所に入れつつ、この物語が見せたのはなによりもテレビメディアによる辛辣(しんらつ)な自己批判であるところが秀逸だった」
脚本は渡辺あや、演出は大根仁ら
「エルピス―希望、あるいは災い―」は、スキャンダルによって落ち目となったアナウンサー・浅川恵那(長澤)と彼女に共鳴した仲間たちが、10代の女性が連続して殺害された事件の冤罪(えんざい)疑惑を追う中で、一度は失った“自分の価値”を取り戻していく姿を描く社会派エンターテインメント。恵那と共に行動するうだつのあがらない若手ディレクター・岸本拓朗役として眞栄田郷敦、恵那と拓朗の先輩で元報道局のエース記者・斎藤正一役として鈴木亮平が出演、また、脚本は渡辺あや、演出は大根仁らが務めた。