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世界最大の動物『街』に密着?SFドラマ「CITY LIVES」の怖さと切なさ

2023/01/26 19:00

「好きなものは忘れられないよね」


24日放送の#2で密着したのは、女性保護管の辻(片山友希)。高城とは別の<街>、「N507」を調査している。

密着取材中、辻は近くの街から家出してきた女子高生・川井(松澤可苑)と出会う。バスケ部に所属していた川井は、ケガでバスケができなくなり、学校に居場所が無くなっていた。そんな川井に、<街>は執拗にバスケットボールを転がしてくる。「<街>ってデリカシーないわー」と川井。

その川井に辻は、学生時代に好きだった人のことを話す。彼と辻はベンチでよくしゃべっていた。そのベンチも<街>が何度も出現させてきて、そのたび辻は撤去していた。彼を忘れようとしているのに。

高城も辻も「<街>は良い記憶を再現する」と思っている。<街>が何をもって、その記憶の良し悪しを判断しているかはわからない。ただひとつ言えるのは「好きなものは忘れられないよね(川井)」ということ。

その言葉を踏まえて#1を振り返ると、「E604」が作り出した部屋に高城が動揺する場面がある。それとまったく同じ部屋は「N507」にもあり、辻は「わたしが学生時代に使っていた部屋」と説明しているのだ。さらに「E604」にも“あのベンチ”があり、高城がためらいつつもそこに腰掛けて、取材を受ける場面がある。

<街>は近くにいる人間の記憶を元に擬態する。その生態は、登場人物たちが奥に秘めた思いを具現化する装置となる。その具現化された「記憶」たちを見て、登場人物たちは自分の思いに気づくのだ。「CITY LIVES」は記憶をめぐる物語でもある。

<街>の巨大さ、「記憶」のはかなさ


「CITY LIVES」は全3回の放送で、31日放送の#3が最後となる。#2の最後、辻のスマホに「第2種接近警報」が鳴り響き、<街>個体間の干渉が観測された。「E604」からロケットのように発射される電柱、それに無数のマンホールで応戦する「N507」。それぞれの街の担当者に連絡を取り合ってはじめて、2人はお互いが保護管になっていることを知る。

なぜ<街>同士が干渉したのか、それには辻と高城の「記憶」が関係しているのか……。<街>という巨大な存在と、「記憶」というはかない存在が交錯する「CITY LIVES」から目が離せない。

※高嶋政宏の「高」は正しくは「はしご高」

文=井上マサキ

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

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