鈴鹿央士が2月2日に都内で開催された映画「ロストケア」の完成披露舞台あいさつに登場。松山ケンイチ、長澤まさみ、戸田菜穂、加藤菜津、前田哲監督、原作者の葉真中顕と共に観客の質問に答えた。
松山ケンイチと長澤まさみが対峙
同映画は、2012年に第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した葉真中の小説「ロスト・ケア」が原作。連続殺人犯と検事が対峙し、なぜ彼が殺人を犯したのかに迫る社会派エンターテイメントストーリー。松山が心優しい介護士・斯波宗典役、斯波と対峙(たいじ)する検事・大友秀美を長澤が演じる。
検察事務官・椎名幸太役の鈴鹿は、マイクの調子が悪かったのか冒頭のあいさつから松山に「声ちっちゃくない?」とツッコまれつつも、本作について「上辺で何か考えてしまうといけないなって。見てすぐは心の奥底に訴えてくるものがあって。家族というところと、自分だったらどうするだろうというのも考えたし…。僕の世代だとあまり介護っていうのは直面する問題ではないと思うんですけど、これから生きていく中で親とそうやって向き合う時は必ずくることだし、日本の社会では(本作のようなことも)起こり得ることだと思うので、心の奥底に『自分はどうですか?』って強く言われた感じがしました」と、慎重に言葉を選びながら見た感想を語る。
23歳でも考えてほしいこと
今回は完成披露試写会を終えてすぐの舞台あいさつということで、ティーチイン方式で観客からの質問にキャスト陣が答える場面も。
「この作品を通して見ている方に受け取ってほしいことは?」という質問に、鈴鹿は「家庭環境、家族構成も人それぞれだと思うので、どう受け取るかもそれぞれだと思うんですけど、個人的には自分の親を介護するということに関してどれだけの責任があって、同じ人生を家族として歩んできた両親とどう自分が向き合うか。僕は今23歳ですけど、23歳でも考えてほしいことです」と同世代の人々にも受け取ってもらいたいと、真摯(しんし)に回答。