妻夫木聡が主演を務める日曜劇場「Get Ready!」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)の第9話が3月5日に放送された。13年前の遺恨を晴らす時がきた波佐間(妻夫木)。彼らを追う警視副総監・高城(沢村一樹)の静かな恐ろしさがある存在感も光った。(以下、ネタバレがあります)
闇医者チームが解散の危機に
同作は、多額の報酬と引き換えに手段を選ばず患者の命を救う正体不明の闇医者チームの活躍を1話完結で描く完全オリジナルの医療ヒューマンドラマ。演出は、映画、ドラマ、舞台で幅広く才能を発揮する鬼才・堤幸彦が担当する。
妻夫木演じる主人公・波佐間永介は、“エース”と呼ばれる闇医者チームの天才執刀医で、昼間はパティスリー「カーサブランシェ」でオーナーパティシエとして働くという2つの顔を持つ。そんな波佐間が率いるチームの面々は、波佐間の相棒ともいえる交渉人で表の顔は優秀な国際弁護士の下山田譲(通称:ジョーカー)を藤原竜也、凄腕オペナース・依田沙姫(通称:クイーン)を松下奈緒、若き万能ハッカー・白瀬剛人(通称:スペード)を日向亘が演じる。
第9話は、千代田医科大学付属病院の院長兼理事長の剣持(鹿賀丈史)の娘・玲於奈(結城モエ)が手の施しようのない病状であることが判明。かつて自身と恩師を医学会から追いやった因縁の相手である剣持との直接対決に燃えるエースと、正体が暴かれるリスクを恐れるジョーカーが真っ向から対立した。
警視副総監役で沢村一樹が登場!
警察の捜査は、警視副総監・高城(沢村)の指揮の下で着実に闇医者チームに迫っていた。
“下山田”と対面した高城は、単刀直入にジョーカーではないのかと問い掛けたが、下山田は否定。しかし、冷静に心理と事実を突いていく高城の姿は強敵であることをうかがわせた。
実は高城のバックには、第1話でエースが生き延びる価値はないと切り捨てた副総理・羽場(伊武雅刀)の存在があった。歩くことができないながら生き延びている羽場は闇医者チームを恨んでいたのだ。
ただ、高城は闇医者チームについて部下に「君はヤツらが悪党だと思いますか?」と問う場面があった。「違法な手術なんて許されるべきではありません」という答えに高城は「なるほど」と返した。
この場面を、ほぼ後ろ姿と横顔のみのやり取りで演じた沢村。高城という人物の底知れないところを存分に表しながら、単に闇医者チームを追い詰めていくだけではない何かがあるのではというかすかな期待も感じさせるような演技はさすがだった。
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