2021年4月4日に死去した脚本家、故・橋田壽賀子さん(享年95)が創設した「第31回橋田賞」の授賞式が10日、都内で行われ、俳優の長澤まさみが昨年の主演ドラマ「エルピス-希望、あるいは災い」(フジテレビ系)で社会派の主人公を好演したことが評価され、「橋田賞」を受賞し授賞式に出席した。
「橋田賞」とは
「橋田賞」は、日本人の心や人と人とのふれあいを温かくとりあげてきた番組と人に対して顕彰助成するもの。橋田文化財団では、各TV局、モニター、橋田文化財団選考委員の推薦作品及び人を対象に検討を加え、受賞対象の絞込みを行い、3月30日に開催された橋田文化財団理事会に報告し承認された。
同作は、スキャンダルによって落ち目となったアナウンサー・浅川恵那(長澤)と彼女に共鳴した仲間たちが、10代の女性が連続して殺害された事件の冤罪(えんざい)疑惑を追う中で、一度は失った“自分の価値”を取り戻していく姿を描く社会派エンターテインメント。
黒のドレスで登場した長澤は「橋田先生とはちゃんと会うことができませんでしたがテレビの世界でやってこれてよかったと思える賞をいただけて光栄に思います」と感謝を述べ「自分1人でもらったというよりは、みんなでもらった賞だと思っています」と笑顔を見せた。
自信が演じた役柄に関しては、「普段から、自分の思いを言葉にすることは勇気のいることだなと私自身も思うところがあります」と共感。「口下手なので、主人公の気持ちは分かるなという反面、主人公らしからぬ流されてしまう様を物語では描かれていて、すごく葛藤を演じるのは難しかったです」と演技を振り返っていた。
◆第31回橋田賞受賞者
▼橋田賞大賞 該当者なし
▼橋田賞
・「silent」(フジテレビ)
・「プレバト!!」(毎日放送)
・小池栄子
・長澤まさみ
▼橋田賞新人賞
・Snow Man目黒蓮「silent」(フジテレビ)「舞いあがれ!」(NHK)
・伊藤沙莉 「拾われた男」(NHK)「ミステリと言う勿れ」(フジテレビ)
・生方美久(脚本家)
▼橋田賞特別賞
・草笛光子
・加山雄三