最後にファンに対して求められたメッセージの中で、高橋は「せっかくこの役を頂けたのであれば、はっきりとした虚構の世界で、“夢の世界“を皆さんに見ていただいて、現実に生きる力を携えていただきたいと思って3年間やってまいりました。その集大成みたいなものがこの作品には詰まっていると思います」と、岸辺露伴という役をこれまで務めてきた思いを吐露。
さらに「作品というものはすごく消費されやすくなっていて、俳優はもちろん作品も忘れ去られていくスピードがどんどん速まっているように思います。もしこの作品を楽しいとか、すてきだなと思っていただけたんだったら、作品というものも俳優というものも、スタッフワークというものももしかしたらとても儚いものなのかもしれません。それを皆さんの中でお一人お一人、作る側と見てくださる方で立場は違いますけど、大事にしていただけたらなと思っております」と願いを込めた。
そして「露伴の名前の文字になぞらえて、『露』というのは“儚いもの”、という意味らしいです。僕は俳優として儚いものと共に過ごしていきたいと思っているので、皆さんも皆さんなりにこの儚いものと共に過ごしていただきたいなと思っております。本日はどうもありがとうございました」とあらためてファンに感謝し、イベントを締めくくった。
◆取材・文・撮影=ブルータス・シーダ(STABLENT LLC)