「まんぷく」ではチャーミングなヒロインの母役
万太郎のひ孫を抱きたい、そして何より、万太郎にそばにいてほしい。その気持ちをぐっとこらえて「さっさと戻りい」と潔く前を向いたタキ。演じる松坂は、2018-2019年の連続テレビ小説「まんぷく」でヒロインのチャーミングな母・鈴を演じ、「私は武士の娘です!」の決めぜりふで話題を集めたのも記憶に新しい。
「らんまん」への出演も、その「まんぷく」で演出を務めていた渡邊良雄氏の誘いだったという。おっとりとたおやかだった鈴とは違い、「らんまん」のタキは峰屋を切り盛りしてきた気が強く厳格な女性。公式サイトで紹介されているインタビューでは、松坂自身「今までやさしくて柔らかい印象の役柄を演じることが多かった私にとって、(タキは)まさに新境地でした」と語っている。
峰屋に嫁に来て50年、峰屋のため、家のために生きてきたタキ。そんな彼女がささやかな“わがまま”を自らの胸に押しとどめて万太郎の背中を押すシーンには、彼女の強さと優しさ、愛情が詰まっていて、観る者の心を震わせた。視聴者からも「タキさんの想いに泣いた」「タキさんにひ孫見せてあげたい」「松坂さん本当に素晴らしい」と感動の声が上がっていた。
6月26日(月)からは第13週「ヤマザクラ」を放送する。(文=ザテレビジョンドラマ部)