神木隆之介主演の連続テレビ小説「らんまん」(毎週月～土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月～金曜の振り返り)。6月23日放送の第60回では、たった一つの願いをこらえて万太郎(神木)の背中を押す祖母・タキ(松坂慶子)の姿が印象的に描かれた。(以下、ネタバレを含みます)
「ひ孫をこの手に抱いてみたい」
幕末から明治、そして激動の大正・昭和を舞台に、高知出身の植物学者・槙野万太郎が植物学の道を情熱的に突き進んでいく「らんまん」。第12週「マルバマンネングサ」では、万太郎が寿恵子(浜辺美波)と竹雄(志尊淳)を伴って高知・佐川の実家に帰省するエピソードが描かれている。
本当は病に体を蝕まれ、起きているのもやっとのタキ。だが万太郎の元気な顔を見、寿恵子の人柄にも好感を持つ中で、胸の内で一つの願いが大きくなっていくのを抑えきれずにいた。信頼する医師・鉄寛(綱島郷太郎)に「万太郎の子どもを…わしのひ孫を、この手に抱いてみたい」と打ち明けた。
願いを胸にしまって「さっさと戻り」
だが、病はどうすることもできない。タキは鉄寛から「願いこそが、どんな薬よりも効くことがあります。言うてみてください。(東京に戻らず)そばにおってほしい、と」と背中を押されてうなずいたものの、万太郎の仕事が世界に認められ始めていることを知り、その願いをそっと胸にしまった。
そして、「早う祝言をあげて、一日も早う東京に戻りい。草の道が、海の向こうにもつながっちゅうがじゃろう。さっさと戻りい」と促し、「うん」とうなずいた万太郎を見てやさしくほほ笑んだ。その表情は、峰屋を切り盛りしていた頃のようにいきいきと輝いていた。
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