「僕、本気で先生のことが好きなんだ」美咲への思いを告げる周平
屋上に来た周平は「死んじゃおうよここで」と悠生と美咲に、3人で死ぬことを提案する。仰向けで寝そべり「2人とも早く死んで?」と周平が誘うと、2人も仰向けで寝転ぶ。「いいですか? 今から僕たちは死体です」と周平が告げて目を閉じると、周平のお腹が鳴る音が。それをきっかけに、笑いあい、起き上がる3人。
「ねえ、家であったかいもの食べない?」と美咲が周平と悠生を誘い、自宅へ。3人が食事の支度を進めていると「ねえ、3人で暮らしてみない?」と美咲が驚きの提案をする。悠生が周平を本気で好きだということを認識し、その気持ちを軽んじたくないと思い「3人で上手くやっていく方法を探したい」とひらめいたという。2人に打ち明ける美咲の姿は、不安を隠すためわざと明るく振舞っているように見える。
「飲んじゃおっか!」と2人にも酒を出し、乾杯したとたんに不安や戸惑いを流すように、美咲はビールを一気に飲み干した。「大丈夫?」と心配する周平に「大丈夫なわけないでしょ!」「でも、嘘ついて大丈夫なフリするより全然マシ!」と勢いよく告げる。どっと疲れが押し寄せた美咲は、そのままベッドで眠りにつく。
一方、リビングで2人きりとなった悠生と周平。「ねえ、先生の手見た? 震えてた」と悠生に話す周平。それに「俺は本当に馬鹿だ」「美咲ちゃんだって、最初から伝えていれば受け止めてくれたはずなのに」と悠生は涙を流す。
キャリーケースに荷物を詰め、悠生と美咲とともに暮らすことを決めた周平。早速、家のルールについて話し合い、3人の生活のスタートを切るのだった。
過去に、悠生は自身が「ゲイかもしれない」と周平にだけ打ち明けていた。そのとき、周平は、周りの人間に知られることの恐怖心を明かしていた悠生に「自分の本当の気持ちに気づいて、おびえてる方がおかしいよ」と告げていた。
買い物から帰宅した美咲は、ベランダで並ぶ2人の姿にそっと傷つく。ふとテーブルに目をやると、そこには周平がスケッチブックに描いた悠生の姿があり、周平の悠生への気持ちを再確認する美咲。
場面は変わり、周平と2人きりとなった美咲は「私たち、同じ人好きなんだよね」と伝えると「先生、僕もう悠生とは寝ないよ」と宣言する周平。複数人を本気で好きになることが“普通”の周平は「僕、本気で先生のことが好きなんだ」と美咲への思いを告白する。
「最低なのは、本当の気持ちを殺さなきゃ成り立たない世界の方なんだよ」「僕は、自分の気持ちを殺したりしない」という自分の信念を突き通す周平は、悠生への思いも美咲への思いも本気だった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部