関係が交錯していき…「触れたくてどうしようもなくなるんだ」
翌日、朝早く出勤した美咲。三角の様子をうかがっていると、見知らぬアカウントから今度は周平と悠生がキスしようとしている写真が届く。三角がトイレから出てくるタイミングを見計らい「これ送ったの、三角先生ですよね」と問いかける美咲。とぼける三角の様子に美咲は「とぼけないでください」「どうしてこんなことするんですか?」と問い詰める。
「私がやったって証拠があって言ってるの?」と余裕ありげに答える三角に、悠生から聞いた話をする美咲。三角は「あれは、あなたたちを思って指摘しただけよ」と告げると「指摘…? 一時の気の迷いでおかしくなっただけっていうのが指摘ですか?」と美咲は怒りをあらわにする。
三角が悠生に放った言葉に対し「夫がどれだけ傷つけられたか」と美咲が訴えるも、「傷ついてるのはあなたでしょう?」「そんないびつな結婚生活、うまくいくわけないじゃない」「いつまでも“結婚”という枠にしがみついて、みっともないと思わない?」と、あくまでも自分は正しいことしたと主張する三角。
三角の言葉を聞いた美咲は、「しがみついてるつもりはありません」と反論するが「あなたも正気に戻った方がいいって」「相手の気持ちはあなたに向いてないんだから、もう離れてあげなさいよ」と美咲のことも三角は否定する。
これに対し、「もしそうだとしても、私は夫を愛してます。だからもう、こんなことやめてください」と負けじと反論する美咲。しかし「ねえ、旦那が可哀相って思わないの?」という三角の言葉にひどく傷つき、美咲はその場に棒立ちとなってしまう。
「私にDM送ってきたの、三角先生だった」と帰宅した美咲は、周平と悠生に告白する。これに「やっぱりそうだったんだ」と納得する悠生。一方、周平は「ったく、ゆがんでんなぁ」とゆがんだ正義をふりかざす三角に呆れた様子でこぼす。そんな2人に「こんなことはやめてって伝えたからもう大丈夫だと思う」と話す美咲。
疲れた様子の美咲に、入浴を促した悠生は「もう傷つけないでくださいね、大事な奥さんなんですから」という三角の言葉を思い返し、寝られずにいた。美咲も寝られずにキッチンを訪れる。
すると「やっぱり、こういう関係で暮らすのおかしいのかな…」「俺は美咲ちゃんの幸せを一番に思ってるんだけど」と心のうちをこぼす悠生。これに美咲は「私もだよ、私も悠生に幸せになってほしい…」と悠生を抱きしめる。続けて、「大丈夫、大丈夫だよ、私たちはきっと大丈夫」と自分自身にも言い聞かせるようにつぶやく美咲。
翌朝、河川敷でリフレッシュしていた美咲は、対岸で写真を撮る青年を見かける。その青年は、美咲の親友・真樹(岡本玲)の同居人の大地(永田崇人)で、美咲を見つけたとたん大きく手を振り、美咲のもとへやってきた。真樹に会いたかったという美咲は、大地と共に真樹の家へ。
「写真撮ってるときの大地くん、いつもと違う感じがしたなぁと思って」と美咲が話すと、大地は「惚れた?」と、どこか真剣な顔でたずねる。これに「え? 何言ってるの」とお調子者である大地のジョークと勘違いして返す美咲。すると大地は「心が動く被写体を見つけたら撮りたくなるんだよね」と、カメラのレンズを美咲に向けてシャッターを切る。大地は、きれいな笑顔を見せる美咲に惹かれていた。
家に着くと、真樹の姿はなく、2人きりになる大地と美咲。暇つぶしに、とこれまで大地が撮影してきた写真のアルバムを見る美咲に、思わず見とれる大地。しばらくすると、真樹が帰宅し3人で夕ご飯を囲むことに。
一方、悠生は、周平が脱いだTシャツに顔をうずめて、周平の帰りを待っていた。周平が帰宅すると、「俺は、周平の顔が見たくて待ってた」とつぶやく。
続けて、「周平が俺のもとに帰ってくるって考えただけで、ドキドキして寝れないんだ」「周平への気持ちを消せないんだ。触れたくてどうしようもなくなるんだ、美咲ちゃんにじゃなくて周平に…」と涙を流す悠生を、周平がそっと抱きしめる。あふれる気持ちが止まらなくなった悠生は、周平を激しく求めて情熱的なキスをするが、周平は「ごめん…」と拒否の意をみせる。
真樹の家で夕ご飯を食べ、飲みすぎてしまった美咲。「帰らなきゃ」と席を立つと、「帰んないで」と大地が美咲の手を掴む。自分の気持ちを自覚した大地は、美咲に顔を近づけて口づけようとしていた。
◆文=ザテレビジョンドラマ部