アニメ「呪術廻戦 懐玉・玉折」(毎週木曜夜11:56-0:26ほか、TBS系、ABEMA・ディズニープラスほかにて配信)の第4話「懐玉 -肆-」が7月27日に放送された。第2期前半「懐玉・玉折」は第1期から過去に遡り、呪術高専時代の五条悟(CV.中村悠一)と彼とコンビを組む夏油傑(CV.櫻井孝宏)をストーリーの中心に全5話で描かれる。今期アニメの中でも最上の注目度を集める本作だけに、毎話放送後には関連ワードがTwitter(X)のトレンドを席巻。今話でも「天上天下唯我独尊」「赫の言い方」「Cパート」など多数のワードがトレンドに上がり、アニメ化ならではの歓喜と衝撃が視聴者を釘付けにした。(以下、ネタバレを含みます)
恍惚に満ちた「赫の言い方」がトレンド入り
冒頭からラストまで全編が見どころと言っても過言ではなかった今話だが、特にハイライトとなったのは覚醒した五条が見せつけた圧倒的なバトルシーンだろう。前回は人外の“フィジカルギフテッド”伏黒甚爾(CV.子安武人)の前に為すすべなく敗れた五条であったが、今回は2人の立場が完全に逆転。最強の存在に成った五条は、あれほど翻弄された伏黒の攻めを一切寄せ付けずに完勝してみせる。
ハイクオリティーな作画、ピアノによる神秘的なBGMなど神がかった演出もさることながら、このとき特に視聴者の感嘆を集めたのは術式反転「赫(アカ)」の言い方だった。叫ぶでもない。力を込めるでもない。ただただ恍惚に満ちた静かなささやき声は、手に入れた力に酔いしれる五条のエクスタシーを聴く者にも確かに伝えてくる。声優が台詞表現に長けているのは当たり前だが、ただ上手いを超えてくるのも声優である。
「赫の言い方、最高すぎる」「漫画での脳内再生と全然違う斜め上だった」「五条悟が中村悠一さんで本当に良かった」など、CV.中村の表現力、シーンへの理解力に視聴者からの賞賛が止まない状況となっていた。
夏油の心を侵食する絶望の影
“最強”の誕生回となった今話だが、一方で夏油の心を闇が侵蝕する重苦しい前兆回でもあった。傷を回復させ、盤星教の支部に乗り込んだ夏油が見たものは、五条が抱く天内理子の遺体を前に笑顔で拍手を鳴り響かせる盤星教信者たちの異常な光景だった。
救うと決めた天内の死。それを祝福する信者たちの歪んだ信仰心。「コイツら、殺すか？ 今の俺なら多分なにも感じない」と問う五条に、「いい。意味がない」と返す夏油。「意味ね。それ、本当に必要か？」とさらに問う五条に、「大事なことだ。特に術師にはな」と自分に言い聞かせるように重ねて返す夏油。しかし、その声は暗く沈む。非術師を守ることが術師の使命だと信じていた彼にとって、この状況はあまりにも耐えがたい絶望だったに違いない。
俯瞰で描かれた夏油の周囲の“青”を“黒”が染めていくまるで心象風景のような演出に、視聴者からは「先を知っているからこそとてつもなく苦しい」「信念が折れないように必死に理由付けする夏油がすごくツラい…」など、彼の行き先に心を痛めるコメントが数多く寄せられていた。
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/jujutsu-kaisen
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