「由香里は2人いる」!?
そんななか、由香里でも翠でもない遺体の人物が明らかになった。
由香里が偽装自殺する日。理子の計画で、自殺する前の由香里に夫の智明(毎熊克哉)と会わせるため、智明を誘導した繭美。その密会現場に居合わせ、繭美が理子に電話をかけて話していた計画の内容を聞いてしまった人物がいた。以前、神野家を見つめていた謎の女(南沢奈央)だ。
由香里のことを探していたという彼女ともみ合いになり、突き飛ばしてしまった繭美は、後頭部から血を流して気を失った彼女を車に乗せ、由香里の偽装自殺をする予定の海岸へと運んだ。すると由香里が「この女がいなくなればいいんじゃないですか」と先導したことで、翠ではなく、その謎の女に由香里の服や装飾品を身につけさせ、海に突き落としたのだった。
そして、神野家の周囲をうろつき通報された男を事情聴取することになった上原。他の刑事が彼女の由香里を探しに来ていたと言うと、「違うって。俺が付き合ってるのは別のユカリ。刑事さんが言ってる由香里ってあの家の女でしょ?」と否定する男に、上原が「由香里は2人いる、そういうことだね」と切り込むと、「わかってんじゃん」と男は答えた。
その男に「君が付き合っていたユカリさんはこの写真の彼女じゃないか」と見せたのは、三重の実家から借りて来た高校時代のユカリの写真を見せた。それは由香里たちが海に突き落とした謎の女だった。由香里の母の表情はここにつながっていたのだ。
ラストで現“由香里”が衝撃の告白をした。謎の女=ユカリの洋服を繭美と燃やしていた由香里は、「由香里は私じゃない。死んだ彼女。私は…アイ」だと。そのときの由香里の表情はゾッとするような冷ややかな表情だった。演じる前田の表情作りが実にうまかった。
事情聴取されていたユカリの彼氏は、ユカリが神野家に会いに行ったのは「アイが金を払わないから」とも証言していた。由香里=アイはゆすられていたようだ。
ただ、謎が深まったともいえる。由香里のなりすましはなぜなのか。上京後に由香里が通った看護の専門学校に上原が聞き込みに行ったとき、提供された実習時の写真は現在の由香里の顔だった。
SNSでは「由香里はすでになりすましだったのか」「戸籍をアイに売ったのかな」などといった声と共に最終章へ向けた考察がさらに盛り上がっている。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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https://www.hulu.jp/the-crimes-of-those-women
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