松本潤が主演を務める大河ドラマ「どうする家康」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)、10月1日放送の第37回「さらば徳川家臣団」ではそのサブタイトル通り、固く結束してきた徳川家臣団の面々が国替えでそれぞれ領地を与えられ、関東の各地に散らばる展開が描かれた。(以下、第37回のネタバレがあります)
国替えは避けられず…家康、苦渋の決断
「どうする家康」は、誰もが知る戦国武将・徳川家康(松本)の人生を新たな視点で描く物語。「リーガル・ハイ」シリーズ(2012年ほか、フジテレビ系)の古沢良太が脚本を務める。
第37回では、関東北条攻めが描かれた。勝てば家康に北条領を与える、という秀吉(ムロツヨシ)。だが、それは故郷・三河を取り上げられることでもあった。
必死に守ってきた三河を奪われることを、家臣団が良しとするはずはない。「皆には言えん」と苦悩する家康。最後には、家臣たちに事情を話せないまま出陣し、戦に勝ったのち、家臣団を集め「北条領を賜る代わりに、我らの領国を関白殿下に差し出す。三河も手放す。異論は認めぬ」と告げた。
「関東も、よいところに相違ござらん」
家康は、どんな反発が来ても押し通す覚悟で家臣たちの前に立った。だが家臣たちの反応は、家康にとって予想外のものだった。
本多忠勝(山田裕貴)の「関東も、よいところに相違ござらん」の一言から、榊原康政(杉野遥亮)は「我らはとっくに覚悟ができており申す」、井伊直政(板垣李光人)は「新たな領国を治めるのもまた、おおいにやりがいのあること」、鳥居元忠(音尾琢真)は「故郷には、ちゃんと別れを告げてまいりました」…。みな、国替えを受け入れていた。
国替えが避けられぬと読んだ本多正信(松山ケンイチ)が、大久保忠世(小手伸也)を通じて家臣たちを説得させたのだった。