アニメ「呪術廻戦」(毎週木曜夜11:56-0:26ほか、TBS系、ABEMA・ディズニープラスほかにて配信)の第2期11話(第35話) 「降霊」が10月5日に放送された。毎話見どころ満載の内容で視聴者を引き付けている本シリーズ。今話も例に漏れずのくぎ付け展開で、何より視聴者を沸かせたのが「五条悟 爆誕」の強烈パワーワードとまさかの再登場、伏黒甚爾(CV.子安武人)の復活だった。(以下、ネタバレを含みます)
クズだけと格好いい伏黒甚爾の魅力
「呪術廻戦」には多数のキャラクターが登場し、虎杖悠仁(CV.榎木淳弥)、五条悟(CV.中村悠一)、伏黒恵(CV.内田雄馬)ら中心人物は誰もが魅力的だ。今回の第2期で言えば、五条、夏油傑(CV.櫻井孝宏)と並び脚光を浴びたのは、「懐玉・玉折」で登場した伏黒甚爾になるだろう。
呪術界御三家の一角、禪院家に生まれながら呪力を一切持たない、フィジカルギフテットという異端の存在。覚醒する前とはいえ、一度は最強の呪術師・五条に完勝した規格外の強さの持ち主である。だがそれほどの強さを持ちながら強者としての誇り、自尊心はなく、目的のためなら卑劣な手も平然と行えるのが伏黒甚爾という男だ。盤星教からの依頼では何のためらいもなく無垢の女子中学生・天内理子を殺害しており、ダークヒーローというにもあまりに遠い存在だ。
しかし、捨てたはずの自尊心に突き動かされ、五条に敗れた最後の戦い。名前の意味に垣間見えた息子・伏黒恵への愛情らしきもの。ゆがんだ人格形成の原因になった不遇な生い立ち。あとに見えたそういった人間性が視聴者の感情移入を誘い、伏黒甚爾は“強いけどクズ”、“クズだけど格好いい”という評価のあるキャラクターになっていった。
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東宝
発売日: 2023/11/22