橋本環奈が主演のドラマ「トクメイ!警視庁特別会計係」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)。10月23日に放送された第2話では、「警察のワークライフバランス」をキーとして話が進むことに。経費削減を目指す橋本と現場の摩擦という難しい問題を扱うはずが、実にコミカルなストーリーテリングに「今週も円さんの金言出たな」「テンポが良すぎて気持ちいい」といった声が集まった。(以下、作品のネタバレを含みます)
「トクメイ!警視庁特別会計係」とは
同作は、経費から事件解決の糸口を見つける新しい警察エンターテインメント。緊縮財政を強いられた警察の本庁から、“特別命令(トクメイ)”を背負って派遣された特別会計係が橋本環奈演じる一円(はじめまどか)だ。
経費において一円のズレも許さない几帳面な性格の円。周囲から「疫病神」と呼ばれるほどの“凶運”を持つ円が、沢村一樹演じる湯川哲郎をはじめとしたひと癖もふた癖もある個性豊かな刑事たちとともに、“お金”の面から事件解決に迫っていく。さらに警務課長・須賀安吾を佐藤二朗、上司である副署長・中塚文雄を鶴見辰吾が演じ、脇を固める。
経費削減の鬼にして疫病神
ある日の万町署には、あらゆる部署の署員へ「人はなぜ働くのか」と問いかけまくる円の姿が。事件件数が増えずとも伸びていく署員の残業時間を削ることで、4%の経費削減を目指す円の策略だ。
もちろん好きで残業しているわけではない署員を代表して、湯川は猛抗議。「これが見えないのか!」と捜査資料を指し示す湯川に、円は待ってましたとばかりの笑顔を浮かべる。「それで私、考えてきました…残業削減の十カ条!」彼女が取り出した古式ゆかしい“巻物”を読み上げようとしたところで、その場にいた湯川班のメンバーが全員立ち上がる。奇しくもその日は一件も事件がなかったため、定時に上がれるらしい。
これには円も止めることなく笑顔だったが、そこへ電話が。「あ、電話はお任せを。皆さんは帰ってください」と気を利かせる円を、湯川たちは「やめろ!」と大慌てで止めようとするが間に合わない。笑顔のまま受話器を取り上げた円の耳に入ってきたのは、万町ショッピングモール爆破の犯罪予告。「はい徹夜決定!」「この疫病神が!」と罵声が飛び交うなか、円は口を“への字”に曲げて気まずそうな表情を浮かべるのだった。
湯川班が陣頭指揮を取って必死に爆弾を探すが、ショッピングモール内に爆弾は見つからない。予告のあった夜7時が迫り、緊迫感が増す湯川班に「まだ引き上げないんですか?」と規制線の向こうから拡声器で訴える声が。そのままズケズケと乗り込んできて「イタズラだったんですよね?」と帰宅を促す円を、湯川はつまみ出すように指示。「みなさん!レッツ、ワークライフバランスですよー!」と最後まで抵抗しながら、両脇を抱えられて退場していく円。浮いた足をバタバタさせつつ、「ふんっ!ふんっ!」と暴れる姿は毎度恒例の姿になりつつある。