閉じる

MCU初のR指定作品「エコー」に衝撃 容赦ないバイオレンスシーンと丁寧な人物描写で一気に引き込まれる

2024/01/12 17:30

「エコー」が1月10日にディズニープラスで配信された
「エコー」が1月10日にディズニープラスで配信された(C) 2024 Marvel

マーベル・スタジオの最新ドラマシリーズ「エコー」が、1月10日に全5話一挙配信された。今作はアベンジャーズのオリジナルメンバーの一人であるホークアイ/クリント・バートン(ジェレミー・レナー)が主人公のドラマシリーズ「ホークアイ」でMCUに初登場した“エコー”ことマヤ・ロペス(アラクア・コックス)が主人公。“ローニン”(ホークアイ)に父を殺され、犯罪王の“キングピン”ことウィルソン・フィスク(ビンセント・ドノフリオ)に裏社会の残忍な後継者として育てられた彼女は、耳こそ聞こえないが、鋭い足技を含む高い戦闘能力を備えており、ホークアイも追い詰めたほど。今回は第1話から第3話までの印象的なシーンを振り返る。(以下、第3話までのネタバレを含みます)

謎多きキャラクター“エコー”のルーツ


“エコー”というMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)にまだそれほど登場していない、言わば謎の多いキャラクターを主人公にするということで、どんな雰囲気の作品になるのか興味をそそられた今作。彼女は「ホークアイ」に登場し、耳が聞こえず、片足は義足、しかし戦闘力は並じゃない。マヤは父親を亡くした後、キングピンの養女となるが、キングピンと言えば、「デアデビル」に登場する残忍な一面を持つニューヨークの裏社会を牛耳るボス。そんな男に寵愛を受けた存在というのも興味が引かれるところだ。

第1話冒頭、いきなり“異世界”ものかと思うくらい不思議な世界観の映像から始まるが、後にこれはマヤのルーツに関わるシーンだと分かった。家族たちを洞窟から助け出したチョクトー人の“チャファ”。ここから“チョクトー族”の歴史が始まる。

2007年、オクラホマ州タマハ。マヤはある夜、「ココアを飲みたい」と母親にお願いし、「切らしているから選んで」と車に乗って一緒にココアを買いに出掛ける。しかし、雨が降る中、母親の運転する車のブレーキが効かず、交差点で運転手側から別の車が突っ込み、母親は死亡。マヤは心に傷を負ったばかりかガラス片が右足に突き刺さり、義足となった。

その後、義祖母から追い出されるように父親と2人、オクラホマを離れ、ニューヨークへ。柔道着を着た幼いマヤに近づき、「マヤ」と名前を呼び掛けている人物が、姿は映ってないがキングピンだった。マヤの父親はキングピンと関わりを持っていて犯罪に手を染めていた。そのせいで、車のブレーキに細工をされ、マヤの母が犠牲になったのだ。そして月日が流れ、マヤがリングでスパーリングをしている姿が映し出される。男性が相手だったが、手の動きなどを観察し、あっという間に相手をリングに寝かしつけた。バイクに乗って帰宅すると、“ローニン”に父親たちが斬られていて、マヤの目の前で父親は息絶えた。

「エコー」より
「エコー」より(C) 2024 Marvel

母親に続き父の死で“悪の道”へ


母親に続いて、父親の死も目の当たりにし、やり場のない怒りが溢れたマヤは暴走し始める。警察に連行されそうなところを、キングピンが現れ、マヤを保護。「憤るのも分かる。私の父も殺された」とキングピンは自身のことを打ち明け、マヤの気を引くことに成功。そこで「怒りの感情を建設的に使えるように力になろう」と約束する。この言葉によってマヤは悪に手を染めるようになってしまった。日本で言うところのグレてしまったのだろう。

初めて人を殺めるシーンの描写もリアルだった。鼓動が速くなり、相手の首の骨が折れる音がした。その直後にデアデビル/マット・マードック(チャーリー・コックス)とやり合うが、このスリリングな闘いは序盤の大きな見どころだと言える。キングピンに「居場所を手に入れた。我々は家族だ」と言われ、その後もリミッターが外れたかのような暴れっぷりを見せるが、“ローニン”姿のホークアイに「君のボスが黒幕だ」と、復讐(ふくしゅう)すべき相手はキングピンだと知らされ、銃でキングピンの頭を撃ち抜く…。

実はこのあたりは既に配信されているドラマシリーズ「ホークアイ」の物語と並走するかのように進んでいく展開になっているので、「ホークアイ」を見ていないという人も、第1話を見れば人物関係などを把握することができる。「マーベル・スポットライト」という、過去作を見なくても楽しめる新レーベル第1弾というのは伊達じゃない。序盤からデアデビル、そしてホークアイが出てくるのもマーベルファンにとってうれしいところだろう。

一難去ってまた一難という展開が続く中。第3話の終わりに、マヤの前に現れたのは左目を眼帯で覆ったキングピンだった。至近距離から銃で撃たれたのに生きていたとは、まさに“不死身”のキングピン。自分を殺そうとしたマヤに対して何を思うのか、そして何をするのかは第4話と5話で描かれる。

また、今作はMCU初のR指定(TV-MA)ということで、アクション、容赦ないバイオレンスシーンは迫力があるというか、見ている側も痛みを感じてしまうほどリアル。超人的なパワーを使って戦うのではなく、鍛えた肉体でぶつかり合う“肉弾戦”というところにも恐さを感じる。それと同時に、しっかりとした人物描写、ストーリー展開で一気に今作の世界観へと引き込まれてしまう。

クライマックスに向けて急展開を見せる第4話、さまざまな思いが頭を巡らせる中でのマヤの決断が描かれる第5話も実に興味深いストーリーになっているので、見られる人は“イッキ気”を推奨する。

「エコー」は、ディズニープラスで全5話独占配信中。

◆文=田中隆信

「エコー」より
「エコー」より(C) 2024 Marvel
下に続きます
▼【公式】Disney+(ディズニープラス)で「エコー」を見る
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/echo/

▼ディズニープラス特集ページはこちら
ディズニープラス特集
アベンジャーズ/エンドゲーム MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
アベンジャーズ/エンドゲーム MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
ロバート・ダウニー Jr. (出演), クリス・エヴァンス (出演), マーク・ラファロ (出演), クリス・ヘムズワース (出演), スカーレット・ヨハンソン (出演), アンソニー&ジョー・ルッソ (監督)
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
ホークアイ:マイライフ・アズ・ア・ウェポン ホークアイ(マーベル・ナウ!)
ホークアイ:マイライフ・アズ・ア・ウェポン ホークアイ(マーベル・ナウ!)
マット・フラクション (著), デイビッド・アジャ (著), ハビエル・プリード (著), アラン・デイビス (著), 中沢俊介 (翻訳)
小学館集英社プロダクション
発売日: 2014/08/27
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

画像一覧
20

  • 「エコー」が1月10日にディズニープラスで配信された
  • 【写真】義足で破壊力満点!豪快なキックを披露するエコー
  • 「エコー」より
  • 「エコー」より
  • 「エコー」より
  • 「エコー」より
  • 「エコー」より
  • 「エコー」より
  • 「エコー」より
  • 「エコー」より
  • 「エコー」より
  • 「エコー」より
  • 「エコー」より
  • 「エコー」キービジュアル
  • 「ホークアイ」より
  • 「ホークアイ」より
  • 「ホークアイ」より
  • 「ホークアイ」より
  • 「ホークアイ」より
  • 「ホークアイ」より

関連人物

  • No Image

    ジェレミー・レナー

  • No Image

    ビンセント・ドノフリオ

  • No Image

    チャーリー・コックス

  • ザテレビジョン マンガ部まとめ

    SNSでバズった話題のマンガが読み放題!ザテレビジョン マンガ部まとめ

  • 第119回ザテレビジョンドラマアカデミー賞

    投票〆切は4/5!第119回ザテレビジョンドラマアカデミー賞

  • 「ザテレビジョン」からのプレゼント!

    「ザテレビジョン」からのプレゼント!

  • 【冬ドラマ】2024年1月期の新ドラマまとめ一覧

    随時更新中!【冬ドラマ】2024年1月期の新ドラマまとめ一覧

  • 【春アニメまとめ】2024年4月期の新アニメ一覧

    随時更新中!【春アニメまとめ】2024年4月期の新アニメ一覧

  • 【冬アニメまとめ】2024年1月期の新アニメ一覧

    随時更新中!【冬アニメまとめ】2024年1月期の新アニメ一覧

もっと見る