コミックの映像化やドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は槙田ナルさんの漫画「よく効くおまじない」を紹介する。作者である槙田ナルさんが1月3日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、2.9万件を超える「いいね」を寄せられるなど、切ない恋模様が大きな反響を呼んだ。本記事では槙田ナルさんに、作品のこだわりなどについてインタビューをおこなった。
兄妹が信じる恋のおまじない、その効果は…
物語は学生の女の子が「えぇっ!?お兄ちゃん彼女できたの!?」と声を荒げる所から始まる。それを受けた兄はくねくねと幸せいっぱいなようすを表現しながら、「あぁ!!告白成功したんだよ~」と非常に上機嫌。「信じられない」とこぼす女の子に、兄が取り出して見せたのは恋愛小説と、1枚の写真だった。「やっぱこれが効いたのかな?ネットで見つけた恋のおまじない」とドヤ顔で見せつける兄。浮かれたようすの兄に、妹は「キモッ」と酷評が飛ぶ。
「ルナもやってみる?『好きな人の写真』と『四葉のクローバー』を恋愛小説に挟んで持ち歩…」ニコニコしながら女の子にも勧める兄の言葉を「やるわけないでしょバカ兄」と一蹴し、「まぁ…よかったじゃん。彼女さん大切にしなよ?」とスタスタと部屋を出ていく女の子。クールな態度を取っていた女の子だったが、リビングを出て扉を閉めたとたん、瞳からは涙が溢れていた。
「お兄ちゃんのうそつき…全然…効かないじゃん…」呟く女の子が手元から取り出したのは、恋愛小説に挟まれていた『好きな人の写真』と『四葉のクローバー』。彼女も兄へと恋のおまじないを試していたのだ。
しかし後日、リビングの机に突っ伏してめそめそしている兄を見つけた女の子。兄は「もう一生恋なんてしねぇ…どうしてだよ…あんなに尽くしてるのに…」と悲しみに明け暮れていた。どうやらお付き合いは短い期間に終わったようだ。悲しむ兄の言葉を聞き、女の子はそっと自分の部屋へ。「おまじない…もしかして…これのせい…?」となんとなく後味の悪さを感じ、おまじないの解き方を調べる女の子。
「えーと解き方は…はぁぁなんか複雑…てゆーか台詞とかあんの?うわなにこれ超面倒くさいんだけど!?」とボヤきつつ、それでもおまじないを説くために手順を進めていく。順調にいった“解除”の手順の最後に待っていた言葉を紡ぐ女の子だったが…。
同作の旨が詰まるような展開の数々に、SNSでは「妹ちゃんの願いが叶いますように!」「妹ちゃんめちゃくちゃ良い子だから報われて欲しい…!」「久々にドキドキした、面白い!」といった声が相次いでいる。
一生懸命な女の子が見せる、伝えられない思いが尊すぎる…
――本作を創作したきっかけや理由があればお教えください。
自分の好きを詰め込んだだけの漫画を描きたいと思い描き始めました。
――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
不安定な主人公が成長するまでを丁寧に描きたいと思っております。
一所懸命な彼女の姿を見てほしいです。
――お兄ちゃんがフラれ続けるのはなぜなのでしょうか。
偶然が重なっただけだったりします。
同時進行で描いている別シリーズでは兄や付き合った女性の視点もあるので、一応そちらで理由は明かされています。
――大人である岩上・霧崎ですが、彼らの関係は今後明かされるのでしょうか。
実はこちらも別シリーズのメインキャラで、この物語では深掘りはしない予定です。
今後続編が描ければと思っております。
――槙田さんの作品では特に目の表情が豊かに感じます。描く際に気を付けていることはありますか。
キャラの感情を考えながら作画しています。そのこだわりが少しでも伝われば幸いです。
――今後の展望や目標をお教えください。
とにかく最後まで描ききりたいです。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
お読みいただきありがとうございます。
更新頻度が遅くお待たせしておりますが、できるだけ早く続きを描けるように努力します。
今後ともよろしくお願いいたします。