各話のひっくり返しや全体のバランスが絶妙
――武藤さんの脚本のすごさはどんな点だと思いますか?
老若男女誰しも共感できる熱いメッセージ性はもちろんのこと、構成がとにかく緻密です。今作の「マルス―」もSNSで考察を始めて下さっている方もいますが、前半からとにかく伏線を散りばめています。例えば第1話のラストでゼロが発した「この中(「マルス」のメンバー)の誰かがあいつを殺した」とか。このひと言で青春ストーリーが一気に復讐(ふくしゅう)の様相を呈します。その他にも、各話のひっくり返しや、全体のバランスが絶妙だなと感じています。
――毎話、ドラマ終盤では当初から想像もしなかった展開となり驚きます。では、いよいよ後半戦の幕開けとなる2月27日(火)放送の第6話以降の見どころを教えてください。
第5話でゼロが探していた「マルス」内の裏切り者が明らかとなり、メンバーの一人を悲劇が襲い、マルスのメンバーはバラバラになってしまいます。これまで各話、大人の闇と闘っては成敗して、その裏には必ず江口洋介さん演じる國見が出てきました。ゼロがエリ(大峰ユリホ)やウドと始めた初期のマルスと國見との因縁も明らかになっていき、ここからゼロと國見という宿敵との対決色がより濃くなっていきます。そして、一度バラバラになったマルスがどのように再び団結して、大人社会の闇を操る國見に立ち向かっていくのか…各々が考える「正義」にも注目しながら楽しんでいただきたいです。