コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、小学館のデジタル誌「ベツフラ」にて連載中の人気作品「がんばれしおりちゃん」をピックアップ。
作者の杏乃さんが2月23日にX(旧Twitter)で同作を投稿。そのツイートには合わせて7000以上のいいねと共に、多くの反響コメントが寄せられた。この記事では杏乃さんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについてを語ってもらった。
”限界OL”のしおりちゃんに手を差し伸べたのは…
婚約者にお金を持ち逃げされたしおりちゃんは、まさに「人生どん底」。部屋は散らかりっぱなしで、お米も炊飯器から直食い。何もかも頑張れなくなってしまっていた…。
恋愛はしたくないものの人肌が恋しくなったしおりちゃんは、ネットに「誰でもいいからヨシヨシしてくれ~!」と投稿する。
すると、その投稿をきっかけに高校の同級生・辰巳とメッセージでやり取りをするようになり、久々の再会を果たした。婚約者にお金を持ち逃げされたことを正直に打ち明けると、辰巳は「大丈夫だよ、しおりちゃん」と優しく顔を撫でてくれた。
その後、二人は「都合のいいときに会って何もしないみたいなテキトーな関係」をスタートさせる…。
婚約者に逃げられ、虚無感に襲われる“限界OL”の姿がリアルに描かれている本作。読者からは「まさにこんな状態」「一昨日の姉ちゃんすぎて笑った」「私だけじゃないんだと思えた」「とても良き」など多くのコメントが寄せられている。
「読者に共感してもらえるように…」作者・杏乃さんが語る創作秘話
――「がんばれしおりちゃん」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
「目標のために精一杯がんばる主人公!!」というような王道ストーリーが自分には向いていないな…と思い、日常的に励まされたいなという願望も込めて描きはじめました。
――限界寸前のしおりちゃんを応援したくなりましたが、本作を描くうえでこだわった点があればお教えください。
読んでいる方に共感してもらえるように、がんばれない女・しおりちゃんというキャラクターを作ったところです。仕事バリバリというわけでもなく、恋愛中心というわけでもなく、完璧でもない、ただ普通の日常生活を送る、みんなが普通にしているであろうことがなんか疲れるな…みたいな、そう感じている人に少しでも届けばいいなと。
――本作の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
3話で仕事に行きたくないとごねるしおりちゃんに辰巳が「頑張らなくていいよ、そこにいるだけでいいよ」と言うシーンがあります。言われてみたいセリフです。
――読者をキュンキュンさせるために意識されていることがあればお教えください。
大事なシーンは他のコマより絵を丁寧に描くよう意識しています。
――今後の展望や目標をお教えください。
細く永く…いつまでも描き続けられたらいいなと思っています。
――最後に、作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いいたします。
これからも何かしら漫画を描いていると思いますので、お見かけの際はどうぞよろしくお願いします!