虎永は徳川家康にインスパイアされているとはいえ、史実とも異なる展開に、視聴者からも「どうなっちゃうの?先がまったく読めない!」「これは…まさに“どうする虎永”になってきた」「策士・家康ならこの焦りも演技で策の一つなのかとも思うけど…ここからどう逆転するの?」の声が上がった。
虎永に新たな視座をもたらした吟との会話
そんな7話では、虎永の今後の戦略を大きく変えていくことになる出来事が2つ描かれた。一つは虎永が待合茶屋の女主人・吟(宮本裕子)と“線香一本分”の短い時間に繰り広げた会話、そしてもう一つが、虎永の息子・長門の暴挙だ。
まさに明日をも知れぬピンチで家臣の誰もが降伏を覚悟する中、吟は少し違っていた。吟は、これから先を生きていく遊女たちのため江戸の町に茶屋街を作りたい、と未来の話を持ち出し、虎永が諦めたように「その願いをかなえるには、わしの先行きは短過ぎよう。わが宿命はすでに定まった」と話すと、「宿命は刀と同じ。それを操れる者にのみ助けとなります」と意味深な言葉を投げ掛けた。
諦めに囚われかけた虎永の心に、微かな風を吹き込んだ吟。このシーンについては、真田自身も前述のポッドキャストで「虎永は、吟に自分と似たものを感じたのだと思う。だからこそ、今まさにどん底にいながらもプライドの鎧を着こんだ虎永の心の中に、吟だけが入ってきた。吟は虎永に何か重要な薬のようなものをもたらした」とコメント。吟との会話が、虎永にとっての大きなヒントになったことを匂わせた。
そして7話ラストで描かれたのが、長門の起こした暴挙。遊女と過ごす佐伯の隙をつき、刀で斬り込んだのだ。これも、史実にはないこの作品オリジナルの展開だ。この出来事により、虎永は今後の戦略を大きく変えていくことになるだろう。
初回公開から1カ月以上がたつ今も映画批評サイト「Rotten Tomatoes」のレビュー評価で99%の高水準をキープ(4月2日時点)するなど、世界から高評価を集める「SHOGUN 将軍」。
4月9日(火)配信の第8話では、石堂ら大老勢に対して降伏を表明した虎永と家臣たちのその後が描かれる。吟との会話、長門の身に起こった出来事を経て、虎永はどういう采配を振るうのか、気になるところだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/shogun/
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Hodder & Stoughton
発売日: 2013/06/20