「SAND LAND: THE SERIES」(ディズニープラス「スター」オリジナルシリーズ)の第9話が4月3日に配信され、アンを演じる小松未可子が一声で“異質な力”を表して、圧倒的な表現力を見せる場面があった。(以下、ネタバレを含みます)
「SAND LAND: THE SERIES」とは
同作は、世代や国境を越えて愛される「DRAGON BALL」「Dr.スランプ」の生みの親である鳥山さんの珠玉の短編を原作に、「機動戦士ガンダム」や「ラブライブ!」シリーズといった多くの人気作品を手掛けてきたサンライズ、TVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズのオープニング映像や「ポプテピピック」などで注目されたアニメーションスタジオ・神風動画、ハイクオリティーな3DCGアニメーションを得意とするANIMAの3社が制作しているアニメーション。2023年夏に映画として劇場公開されたが、そこでは描ききれなかったカットや原作の名シーンを追加し、「悪魔の王子編」として構成。さらに本シリーズのために考案した新たな物語「天使の勇者編」を加えた全13話が順次配信される。
第9話では、王宮に忍び込みうまくアクアニウムを盗み出すことに成功したラオ(CV:山路和弘)とシーフ(CV:チョー)だったが、行く手を阻むブレッド大将軍(CV:玄田哲章)と一戦交えることに。体術で圧倒するラオだったが、機械人間だったブレッド大将軍の頑丈な体に苦戦を強いられる。だが、なんとか機転を利かして王宮から脱出し、ベルゼブブ(CV:田村睦心)、アン(CV:小松未可子)との合流を目指す。
一方、ジャム国王の処刑準備が進む中、処刑台の裏でムニエル(CV:村瀬歩)と戦闘を開始したベルゼブブは、闇のパワーが不足しており本調子ではなく、ムニエルに敗北。叩きのめされたあげく、処刑台の横に連れ出されて集まっていた民衆の前にさらされ、ムニエルによって“ジャム国王と悪魔とのつながり”の証拠として利用されてしまう。
怒号が飛び交う民衆の中に紛れていたアンは、処刑が執行される瞬間、「やめてーー!」と絶叫。感情が高ぶり目の色が変わって発したアンの叫び声は、その場にいた人々全員が頭を抱えるほどの影響を与え、全員の動きを止めてしまう。
今後の物語の鍵を握りそうなアンの能力
全員が動きを止めた中、アンが国王に駆け寄り頭に被せられた布を取り除くと、それは国王ではなく機械の人形だった。アンをあぶり出すことに成功したムニエルは、民衆の前でアンを拘束してつるし上げる。動けるまでに回復したベルゼブブは、民衆の悪意を直に受けてショックを受けているアンを抱えてその場を脱する。敵の作戦にはまり、ベルゼブブたちが彼らの手のひらで転がされるという一方的な展開の中、アンが発した叫び声が多くの人たちに大きな影響を与えるという、今後の物語の鍵になりそうなシーンがあった。
このシーンは、映像としてもアンの目が赤く変化し、何か知られざる力が発揮されたことが見ていても分かるシーンなのだが、何より小松が発した「やめてーー!」という一声に込められた“異質の力”を思わせる響きがあればこそ。筆舌に尽くしがたい“音”であるため、視聴可能な方はぜひよく耳を傾けていただいたいのだが、「音程」から「声色」「響かせ方」「長さ」に至るまで、悲壮感満載でありながらも“異質”さを含んだ声で、見る者も戦慄させられてしまうほど。たった一言の中にこれほどの表現を込められる小松の表現力に心震わせられるシーンだった。
そして小松の声もさることながら、主人公たちが絶体絶命のピンチに陥るシーンなどワクワクだけでなくハラハラするストーリー展開も話題になっており、SNS上では「新章もずっと夢のように楽しい」「ベルゼかっこかわいい!」「少年に戻ったような気持ちになる」「めっちゃ面白い」「続きが見られるなんて幸せ」といった声が寄せられている。
「SAND LAND: THE SERIES」は、毎週水曜にディズニープラスのスターで世界独占配信中。次回第10話は4月10日(水)に配信される。
◆文=原田健
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/sand-land-the-series
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