吉高由里子が主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)は5月5日に第18回「岐路」が放送され、藤原道兼(玉置玲央)が病に倒れる展開が描かれた。“嫌われ者”から民を思う政治家に生まれ変わろうとしていた矢先の道兼の死。SNSでは演じた玉置への称賛の声が上がり、関連ワードがトレンド入りする盛り上がりとなった。(以下、ネタバレがあります)
最期は道長の腕の中で…
「源氏物語」を生み出した平安時代の女流作家・紫式部の人生を描く「光る君へ」。大石静が脚本を務め、主人公・紫式部こと“まひろ”を吉高が、彼女の生涯の“ソウルメート”となっていく藤原道長を柄本佑が演じている。
関白に上り詰めた藤原道隆(井浦新)がこの世を去った第17回に続き、第18回では関白を引き継いだばかりの道兼も病に倒れた。「まずは諸国の租税を減免し、新規の荘園を停止しよう」と話し、疫病に苦しむ民のための“救い小屋”にも力を入れようとしていた矢先のことだった。
最期のシーンは道長との会話だった。見舞いに来た道長を「近づくな、俺は疫病だ。お前が倒れれば、我が家は終わる。二度と来るな」と突っぱねた道兼。だが道長は、そのまま去ることはしなかった。苦しむ道兼の体をさすり、最期まで寄り添った。
“嫌われ者”から死を惜しまれる存在へ
粗暴でキレやすいキャラクターとして登場した道兼。初回でいきなり、まひろの母・ちやは(国仲涼子)を殺害するという大事件を起こし、視聴者に衝撃を与えた。番組公式サイトで公開されているインタビューによれば、演じる玉置自身も「“かなり視聴者の方に嫌われる役だろうな”と思っていた」という。
だがストーリーが進むにつれ、父・兼家(段田安則)に愛されたい、認められたいという道兼の切ない思いが見え隠れするようになってくると、道兼は“嫌われ者”から徐々に共感を集める存在に。兼家の死後、自暴自棄になった道兼を道長が「まだこれからではありませぬか!兄上は変われます」と力づけた第15回のシーンをきっかけに、視聴者からも応援の声が強まっていった。