俳優の生田斗真が5月13日、都内で行われた2024年劇団☆新感線44周年興行・夏秋公演いのうえ歌舞伎「バサラオ」の製作発表に、共演の中村倫也、西野七瀬、粟根まこと、りょう、古田新太、作家の中島かずき氏、演出のいのうえひでのり氏とともに出席した。
「劇団☆新感線の悪役はいつか演じてみたいと思っていた」
劇団☆新感線の最新作いのうえ歌舞伎『バサラオ』は、劇団☆新感線の44周年興行であり、17歳で新感線に初参加して以来、本作が5作目の参加となる生田斗真の生誕39年を記念してのサンキュー公演。座付き作家・中島かずきによる新作公演で、「ヒノモト」と呼ばれる国で幕府と帝が相争う時代を舞台に、いきすぎた自分の信念のために裏切り裏切られる人々の物語を描く。
自分自身の美しさを武器に天下取りを目指す男・ヒュウガを演じる生田は「生田斗真の生誕39年を記念した公演というものを、17歳の頃からずっと憧れ続けた劇団☆新感線のみなさまとともにできること、うれしく思っております」とあいさつし、自身の役については「自分で言うのもおこがましいんですけど、美しさを武器に世界征服を狙うというとんでもない役です。劇団☆新感線の悪役はいつか演じてみたいと思っていたので、精一杯頑張りたいなと思っております」と意気込んだ。
俳優としての武器は「強いて言うなら美しさ、色気くらいでしょうか」
また、古田とは映画で共演歴があるものの、劇団☆新感線での共演は今回が初めてという生田は「17歳の高校2年生の頃から5度目の出演なんですけど、本当に古田さんとご一緒することがなかったので、念願かなったなという感じですね」と吐露し、古田から「断ってたからね」と突っ込まれると、生田は「やめてください(笑)。すごくうれしいです。数々の俳優さんから古田さんと共演するのは楽しいと伺っていたので、(劇団☆新感線で)ようやく一緒にできることをうれしく思います」と声を弾ませた。
そして、生田が演じるヒュウガの役どころにかけて、自身の俳優としての武器を尋ねられると、生田は「武器と言えるものがないんですけど…強いて言うなら美しさ、色気くらいでしょうか」とコメントして会場の笑いを誘い、中村から「本当にそうだもんね」と声をかけられると、生田は「やめて、やめて。違う、違う(笑)」と苦笑しつつ、「頑張ります!」と力強く語った。
さらに、PRコメントを求められ、ヒュウガの参謀としてバディとなる元幕府の密偵の男・カイリを演じる中村から「あまりこういうことを言わないんですけど、ちょっと面白いものになると思っています。圧倒的に美しいものって見たくないですか?これまでみなさんが人生で見た中で圧倒的に美しいものがポンって思い浮かびますか?(生田が)それになります」とプレッシャーをかけられた生田は「ハードルが…」と再び苦笑した。
いのうえ歌舞伎「バサラオ」は7月7日〜8月2日に福岡・博多座、8月12日〜9月26日に東京・明治座、10月5日〜10月17日に大阪・フェスティバルホールにて上演。
◆取材・文=風間直人