普段、ニコニコしたイメージで好感度の高い人ほど、凶悪な役や猟奇的な役を演じたときのギャップで視聴者を震え上がらせることができる。三谷幸喜脚本の人気シリーズ「古畑任三郎」は、田村正和演じる主人公・古畑任三郎が、完全犯罪をもくろむ犯人たちの難解なトリックを卓越した推理力で解いていくミステリードラマの金字塔。FOD・TVerでは「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」を開催中で、第1シリーズの「警部補・古畑任三郎」第1~3話は7月6日(土)まで無料公開されている。落語家の笑福亭鶴瓶が、自信家で薄気味悪い殺人犯役を演じた第4話を紹介する。(以下、ネタバレが含まれます)
功名なトリックで警察をだまそうとする人気推理作家VS古畑
第4話「殺しのファックス」は、妻を殺して狂言誘拐劇を仕組んだ推理作家・幡随院(笑福亭鶴瓶)が、ファックスを利用したトリックに挑む。殺した妻を山中に埋めた幡随院は、山小屋に置いたファックスに数枚の脅迫文をタイマーでセットし、何食わぬ顔でいつも仕事場にしている都心のホテルに戻った。
幡随院の部屋で待機する蟹丸警部(峰岸徹)ら誘拐犯専門の刑事たち。その中にまじって、部下の今泉(西村まさ彦)を連れた古畑(田村正和)もいた。部屋のファックスに次々と送り込まれてくる、身代金三千万円を要求するなどの脅迫文。振り回される捜査陣。
だが古畑は冷静に事件の推移を見つめ、幡随院を観察していた。そして、ファックスに秘められたトリックに気付き、幡随院への疑惑を深めていく。