俳優の役所広司、内野聖陽、土屋太鳳が10月3日、東京・日本橋で行われた映画「八犬伝」(10月25日[金]より公開)のジャパンプレミアに出席。役所が同日の天気を指し、自身の晴れ男ぶりをアピールした。
「すばらしい映像が出来上がっています」
唯一無二の物語で、日本のファンタジー小説の原点と称えられている「南総里見八犬伝」。1842年に完結するも、約200年の時を超え、今も漫画やアニメ、映画、舞台、歌舞伎など多彩なジャンルで二次創作が行われている。
作者・滝沢馬琴への情熱を、葛飾北斎との交流を交えて壮大な構成で蘇らせたのが、山田風太郎の「八犬伝 上・下」。この小説を、VFXを駆使して実写映画化。里見家の呪いを解くため、8つの珠に引き寄せられた8人の剣士たちの運命を、アクションとVFXで描いた「八犬伝」=【虚】の世界と、物語の生みの親である馬琴の半生を、実話を基にした【実】のパートとして描いており、2つのパートがシンクロする。
この日の天気予報は雨だったが、イベント時に雨は降っていなかった。同作の主演を務め、馬琴を演じた役所は「僕は晴れ男です!だから(天気が)もったんだと思います」と力強くあいさつ。
続けて「撮影してから2年も経ちます。その間に監督が丁寧に仕上げてくれました。すばらしい映像が出来上がっています。ぜひ、大きなスクリーンのと大音響の映画館で見てください」と呼びかけた。
葛飾北斎を演じた内野は「たくさんの人に集まっていただきありがとうございます」と感謝し、「『八犬伝』を書いた馬琴さんが、実は北斎の絵に影響を受けていたって話は私も全く知らなかった。今回は、役所さん演じる馬琴さんに絵を書きながら、どこかいじわるなおもしろい北斎を演じていますので、どうぞ公開したら見てください」と口にした。
作品届けられ「胸がいっぱいです」
里見家の姫であり、父・義実の責任をとり八房(里見家の愛犬)と洞窟に籠もり、里見家への呪いを解くために八犬士を生み出した伏姫役を務めたのは土屋。
「時代を超えて愛されたこの物語と、最新の技術とのマリアージュによって生まれたこの刺激的な作品が、馬琴さん、北斎さんが通ったであろう日本橋で、世界の未来まで届けられたらと思うと胸がいっぱいです」と感慨深い表情で述べ、「江戸時代から変わらない同じ空の下で、こうして皆さんといわれることを幸せに思っています」と吐露していた。
イベントには、渡邊圭祐、鈴木仁、板垣李光人、水上恒司、松岡広大、佳久創、藤岡真威人、上杉柊平、河合優実、栗山千明、磯村勇斗、黒木華、寺島しのぶ、曽利文彦監督も登壇した。
◆取材・文=大野代樹
TCエンタテインメント
発売日: 2024/07/26