「コウノドリ」松岡茉優「綾野さんと星野さんはすごく仲良し。2人の会話にはなかなか入れない(笑)」
シーズン2もいよいよ後半戦へ。ヒューマン医療ドラマ「コウノドリ」(TBS系)の第6話が11月17日(金)に放送される。今回のリレー連載は、ペルソナ総合医療センターで産婦人科医として奮闘中の下屋加江を演じている松岡茉優が登場! 注目の第6話では、ある妊婦が心肺停止の状態でペルソナに運ばれて来て、下屋にとっては衝撃的な展開が待ち受けている。まさにその重要な場面を撮影している中、インタビューに答えてくれた。
出産シーンにみんながそろった瞬間、続編が動き出した
―シーズン1から2年を経て始まった続編。クランクインするときはどんな気持ちでしたか?
シーズン1が放送されたときは、私は20歳でした。そのとき、連続ドラマのヒロインを初めてやらせてもらったんですよね。あれから2年、あっという間でした。シーズン2の撮影が始まって、「コウノドリ」のチームに帰ってきたと実感したのは、撮影が始まって数日後、第1話で赤ちゃんが誕生するシーン撮影をしたとき。サクラ先生(綾野剛)がいて、助産師の小松さん(吉田羊)がいて、妊婦さんがいてという状況が一気に私をこの世界に戻してくれました。そこから本格的に「コウノドリ」がリスタートしたと思います。
―この作品には毎回、赤ちゃんが出てきます。松岡さんはどんなふうに接していますか?
やっぱり赤ちゃんの力ってすさまじい。「今日の撮影は赤ちゃんが来る」と聞くと、キャストもスタッフもピリッと気を引き締めつつも楽しみにしているんです。そして、実際に赤ちゃんの顔を見ると、みんな笑顔になっちゃうし、やっぱり赤ちゃんは最高ですね。私も、出産のシーンでは赤ちゃんを取り上げたりと、実際に赤ちゃんと触れ合うことが多いのですが、触らせてもらうと、生命としてのパワーを感じるというか、本当にあの小さな手で指を握ってもらっただけで、ギュンと体にしみわたる何かがあります。
リアリティのあるセリフと吉田羊の演技にドキッ!
―物語はどんどん進んでいますが、第5話までで強く印象に残っている場面はどこですか?
第1話では、高橋メアリージュンさんが演じる彩加さんが、赤ちゃんの心臓に穴がある状態で、母子ともに退院することになりました。そこで、旦那さんが「俺も手伝うから」と言ったとき、四宮先生(星野源)が「手伝うじゃないだろ、あんたの子供だろ」とたしなめた。そこにドキっとしました。旦那さんも悪気はなかったと思うし、私もつい使ってしまうんですが、「手伝う」って子供を抱えるお母さんにとっては、他人事のように聞こえる冷たい言葉なんだと思いました。もっと具体的に「何をしたらいい?」とか踏み込んで声をかけないといけないですね。きっと、実際にお母さんである人たちの心にも響いたセリフではないでしょうか。
―純粋に感動した場面はありますか?
第2話では、俳優として“しびれた”場面がありました。妊娠19週の妊婦・佐和子(土村芳)さんが子宮頸部腺がんと診断され、小松さんと四宮先生の意見が対立するんですが、そこで小松さんが「四宮先生と私の考え方も違うってことだね」と言います。台本で読んだときは、ケンカみたいなシーンになるのかなと思っていたんですよ。でも、吉田羊さんは「あなたも正しい。私も正しい。でも、どっちも間違いかもしれない」というニュアンスでそのセリフを言い、私は「なんて新しい解釈なんだ!」と感動し、カメラが回っているのに打ち震えちゃいました。私だったらたぶんケンカ腰にピシャっと言うだけだったかもしれません。私たち俳優は、台本に書いてあることを通していろんな人の思いを伝えるのが仕事。でも、それを自分の解釈によって言うことで、こんなに意味が広がるんだと思いました。
第6話では、下屋が大きな岐路に立つ
―産科チームの女性コンビである下屋と小松は、見ていて微笑ましいですよね。実際の松岡さんと吉田さんも仲良しなんですか?
撮影中は、ずっと羊さんにくっついているんです。本当に大好きな先輩で、尊敬するところばかりですし、甘えたくなるというか、羊さんの優しさに甘えちゃっていますね。もしかしたら、そろそろ、めんどくさいと思われているかも…(笑)。ドラマを見てくれている友達が教えてくれたんですが、地域によっては放送中に私と羊さんが出演したCMが流れるそうで、そちらでは母と娘の関係なので「混乱しちゃうよ」と言われました(笑)。
―男性キャストの皆さんは、撮影現場でどんなふうに過ごしていますか?
サクラ先生と四宮先生はシーズン2に入っても相変わらずですが、現場での綾野さんと星野さんはすごく仲良し。2人で楽しそうにおしゃべりして、ベタベタしていますね(笑)。音楽が好きという共通点があって、私が聞いても分からないバンドの話とかをしています。2人の会話には、なかなか入れないです。だから、まるで学校みたいに、男子チームと女子チームに分かれている感じで、さらに新生児科チームの大森南朋さん(今橋役)と坂口健太郎さん(白川役)がいる。こちらは2人とも“群れない”タイプで、飄々としています。あ、でも、皆さんにぜひ見つけてほしいところがあります! 新生児科の廊下に大きい張り紙があって、先生が写真付きで紹介されているんですが、そこに見たことのない大森南朋さんの笑顔が(笑)。坂口さんもヘニャっと笑って「目はどこ?」みたいな顔になっています。本当にすてきな表情なので、ぜひ最終回までにチェックしてください。
―そして第6話、予告編では下屋がショックを受けている様子も流れましたが、試練の回になるのでしょうか?
そうなんですよ。第6話で下屋が大きな岐路に立ちます。クランクインの前から、そこを描くというのは聞いていたので、私も最初からそれを考えながら、ここまで演じてきました。下屋が知っている妊婦さんが命の危険に陥って、研修医から専門医になった下屋ですが、自分がまだまだだということを思い知ることになります。私にとってもすごく衝撃的な展開だったので、みなさんもぜひここを見逃さないでください。
取材・文=小田慶子
「コウノドリ」
毎週金曜夜10:00-10:54
TBS系で放送
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