――印象に残っているせりふはありますか?
「普通に会社に入って、普通に結婚して、普通に子供ができて」っていう。あのせりふはなかなかいいせりふだなって思います。なかなか舞台ではあり得ないよね(笑)。舞台じゃもっとすごいこと言ってるからね。
――“普通”だからこそ演じるのが難しかったということはないですか?
そう。僕自身っていうのは、普通っていうのが一番難しいかもしれないね。でも考えたら、うちにいるときは普通だから。普通に「おはよう」って起きて、普通にお仏壇に手を合わせて、神様に榊もやって、普通にテレビ見て、普通にみそ汁飲んで、普通に自転車に乗って駅まで行って、地下鉄に乗って、稽古場に入って、そこから初めて普通じゃなくなるみたいなね。だから、普通に立ち食いそばも食べます(笑)。
――同年代の方5人で撮影するって、なかなかないと思うんですけど、他の現場との違いは感じられましたか?
どんな薬飲んでるとか、尿酸値は高いとか、コレステロール値はとか、そういう話は多かったよね(笑)。で、鶴(太郎)ちゃんが一番健康的なんだよ。仕事やる6時間前に起きて、ヨガをやってるからね。「それはまねできないな」って話とか(笑)。
でんでんさんは、卓球が趣味なんだよね。昔、卓球をやってたからね。だから仕事が終わると、「これから卓球に行くんだ」とか言ってね。サークルがあるらしいのね。やっぱり、それぞれの好きなものの話になると目がキラッキラしてます。
角野さんは角野さんで、二人でお互い半月板の手術をした者同士だから、いたわり合いながら(笑)。
松坂さんはね、われわれのマドンナだからね。はた目でチラッと見ちゃ、「あ、きれいだな」と思いながら(笑)。いつも車の中に5人で押し込まれて、楽しかったですよ。
――今回のお話で60歳で定年を迎えて、退職後の人生を暮らす高槻ですが、市村さん自身、俳優以外にやってみたいことはありますか?
この性格だからできるかできないか分かんないけども、絵を描きたいね。絵は季節がいいと今なんか街を歩いていると、うちの近くなんかケヤキが結構いい紅葉してきてるからね。紅葉と、紅葉しないものと、いろんなものが入り混じって風情がある。でっかい絵を描くのは大変だからさ、小さいキャンバスにちまちま描いたら楽しいだろうなって気がします。
――風景画ですね?
風景画を見るのも好きだから。絵が好きで、花が好きだから。今描きたいのは、ちまちま景色を描くのとか、あとは、かれんな花が6本くらい刺さってる、ちょっと小粋な花瓶をちまちま、ちまちま描くのが好きだなって。
――細かい作業がお好きなんですね。結構大胆な方もお似合いだと思います。
大きく描くと絵の具いっぱい使うし、大胆だと大変じゃない。描き終わった後が大変だし、飾るのにも。でも、小さいものだったら、ちょっとトイレとかに飾れる。油絵だからね、額に入れてあげたいんだよ。そんなのがやりたいかな。
11月26日(日)朝10:00-11:50
テレビ朝日系で放送
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