連続テレビ小説「半分、青い。」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)で、井川遥演じるキャラクターが注目を集めている。
井川が演じる菱本若菜は、主人公・鈴愛(すずめ、永野芽郁)の師匠である漫画家・秋風羽織(豊川悦司)の敏腕秘書で、メルヘンチックなフリフリファッションがトレードマーク。
美人で物腰に品がある一方、スイッチが入ると途端にまくし立てるような一面もあり、一風変わった人物だ。
偏屈な秋風に負けず劣らず異彩を放っているキャラクターだが、井川はどのように捉えているのか。菱本の魅力や舞台裏などを聞いた。
思い込みの激しいところは似ています(笑)
――「先生、お言葉ではございますが」から始まる、独演会のような長ぜりふが菱本の名物となっています。やはり長ぜりふのシーンは大変ですか?
はい(笑)。台本をいただいたらまず、ひとりまくし立てるようなせりふから取り掛かります。
掛け合いのせりふと違って一人で完結させなければならないので叩き込む、という感じです。作品のスパイスとして面白く感じていただけたらうれしいですね。
――せりふはどのようにして覚えているのですか?
子供がまだ小さいので、時間がなかなか…食器を洗いながら、お弁当を作りながら、そしてお風呂場にも台本を持ち込んで。
「あなたのためではありません…鈴愛さんは秋風の心を動かします!」って下の子が得意げに私のまねをするぐらい、いつでもどこでもつぶやいています。
――これまでで一番苦労されたシーンはどこでしょうか。
鈴愛のお父さん(宇太郎/滝藤賢一)と電話でけんかする場面ですね。電話でまくし立てながら目の前の秋風先生には「自分で作れ!」と紙に書く。同時に違うことを伝えるというのは難しいですね。
実はその電話のシーンが、菱本にとってせりふらしいせりふを言う最初の場面だったんです。だからここで菱本のキャラクターをつかめたら、と思っていました。
――演じていて、菱本についてどう思われていますか。共感するところなどありますか?
菱本は冷静沈着でありながら義理堅いところもある。見た目はファンシーな感じですけど、実はすごく人間くさい人だとおもいます。
思い込みの激しいところは似ています(笑)。気付くと話が脱線してしまっていることは、日常にもよくあります。