アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」（'95年）の主題歌「残酷な天使のテーゼ」（'95年）などで知られる歌手の高橋洋子が、6月23日（水）にカバーアルバム『20th century Boys＆Girls』をリリースする。“エヴァ”の音楽を担当する鷺巣詩郎氏や、ユニコーン、スピッツ、コブクロ等、数多くの有名アーティストを手掛けた笹路正徳氏らを編曲に迎えて多彩な楽曲群を収録。
'91年にドラマ「逢いたい時にあなたはいない…」（フジ系）の挿入歌「P.S.I miss you」でデビューした高橋は、「残酷な天使のテーゼ」でヒットを飛ばし、それ以降もポップスからCMソングまで幅広く活躍。この4月にはパチスロ「新世紀エヴァンゲリオン〜魂の軌跡〜」テーマソングとして新曲「慟哭へのモノローグ」を発表した。
そんな高橋の最新アルバムは「20世紀の少年・少女達へ」をテーマに、'80年代前後の映画・テレビ・アニメの名曲をアレンジ。アニメ「スペースコブラ」（'82年〜'83年）の主題歌「コブラ」、映画「天空の城ラピュタ」（'86年）の主題歌「君をのせて」、映画「ルパン三世 カリオストロの城」（'79年）から「炎のたからもの」などを収録するほか、自身のヒット曲「魂のルフラン」（'97年）は「魂のルフラン2010Version」としてアレンジ。「残酷な天使のテーゼ」の2009Versionも収録されている。
高橋に、ボーカリストとしての幅を感じさせる1枚となった本作について聞いた。
――初のカバーアルバムのレコーディングはどんな気持ちで臨みましたか？
ファンの方が“高橋洋子に歌ってほしい”と思っている曲や、今歌ったら面白い曲を歌ってみたいと以前から思っていたんですよ。そこでプロデューサーが選曲してくれたのですが、その曲には素晴らしい原作と歌い手の方がいて、皆さんの記憶や思い出も加味されれば、わたしが原曲を超えることなんてまずできないでしょう？ そんな中で自分がどう表現して歌えるかと考えると、これは高いハードルだなぁと思いましたね。ですが収録が始まると、自分がプロデュースしたら歌わなかっただろうという歌い方も編曲者の方々に引き出され、本当に幸せな時間を味わうことができました。あまりに幸せでドキドキし過ぎて、楽曲に恋をしているのか編曲者に恋をしてしまったのかも分からなくなるほどでした（笑）。
――一番の聴きどころや曲は？
お薦めの曲はもちろん全部ですが、まず、鷺巣さんがアレンジした「魂のルフラン」をぜひ味わっていただき、そして、大森俊之さんが新しく編曲した「残酷な〜」にドキドキしていただければ。また、「キャンティのうた」は'71年のアニメ「アンデルセン物語」のエンディング曲で、わたしが子どものころからずっと好きだった曲なんですよ。今聴いても何の遜色（そんしょく）もないすてきな曲で、子ども向けアニメの曲ですが、子どもだましじゃなかったんだと思うと、とてもうれしいですよね。
――想像を超える大人っぽさでした。
どの曲も素晴らしい曲ばかりなんです、本当に！ 編曲者も、いやらしい言い方ですが、“絶対に素晴らしい”という方ばかり集めていますから（笑）、素晴らしいアレンジをぜひ楽しんでいただきたい。このアルバムの中にはその時代に“少年少女”だった方にとっての愛すべき作品がきっとあり、今その作品にもう一度触れて当時を思い出してもらえたらうれしいですし、そうした記憶に共鳴できるような作品になっていればいいなと思います。
（2）に続く
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