“美人三姉妹”真木よう子&井上真央&桜庭ななみ「家族の絆に感動」
数々の演劇賞に輝いた伝説の舞台「焼肉ドラゴン」を映画化。演劇界を代表する劇作家でもあり、映画「愛を乞う人」(1998年)、「血と骨」(2004年)などの脚本でも知られる鄭義信が映画初監督を務めた。その話題作に真木よう子、井上真央、桜庭ななみが出演。昭和45年の大阪で焼き肉店を営む一家の三姉妹を演じている。
――映画の元になった舞台はご覧になられましたか?
真木「舞台版をDVDで拝見させていただきました。焼き肉店のセットだけで展開される舞台ならではの物語で、脚本が素晴らしいなと思いました。でも、舞台が本当に素晴らしかったからこそ、映画版に関わらせていただくとなったときに手放しでは喜べなかったというか。映像化すると果たしてどうなるのかというドキドキ感と不安が入り混じって、モヤモヤするところもありました」
井上「『焼肉ドラゴン』は私の周りにもファンが多く、以前から素晴らしい舞台だという評判を聞いていました。映画化となると難しい部分もあるのかなとは思いましたが、鄭義信さん自らが脚本を書かれ、監督も務められるということで、監督に託せば、きっと面白い世界が見えてくるんじゃないかなと思いました」
桜庭「私は舞台を見たときに、それぞれの役がそれぞれに影響を与える感じになっていたので、私がこの世界に入ったときに誰かに影響を与えられる存在にちゃんとなれるか、ドキドキしながら撮影に入りました。それぐらい舞台の印象が強かったです」
――鄭義信さんは演劇界では大御所ですが、映画監督はこれが初めて。演出を受けてみての感想を教えてください。
真木「舞台のときは何度もリハーサルをされる方だと聞いていたのですが、今回の映画ではそうでもなかったよね?」
桜庭「そうですね。最初に1、2回やったぐらいで」
井上「私が思ったのは、監督は少年のような人だなと(笑)。現場で一番楽しんでいたのが監督だったし、ワクワクされているのが伝わってきました」
真木「ちょっと笑ってしまったのは、監督にとってすごくいい画が撮れたんだと思うんですけど、モニターを見ていた監督の方からわりと大音量で『今の、いい画が撮れた!』という声が聞こえてきたんですよね(笑)。だから、本当に少年のような人だなと」
井上「真木さんと大泉洋さんの二人だけっで話をするシーンなんて、監督がいの一番に泣いてましたもんね(笑)」
真木「そうそう(笑)」
井上「あと、鄭監督は現場に入ってから試していかれる方でした。私の場合、クランクイン初日に、大泉さんと自転車で二人乗りをしながら坂道を下っていくシーンを撮ったんですが、そのときにいきなり罵声を浴びせて欲しいと言われて…(笑)。関西弁を話すだけでもいっぱいいっぱいだったので、あのシーンの撮影は本当に焦りました」
6月22日(金)公開
監督・脚本=鄭義信/出演=真木よう子、井上真央、大泉洋、桜庭ななみ、大谷亮平ほか