西郷吉之助(隆盛、鈴木亮平)の生涯を描く大河ドラマ「西郷どん」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。
同作で、吉之助と共に薩摩(さつま)で育った幼なじみで、精忠組の大山格之助を北村有起哉が演じている。情に厚く、親分肌な大山は、6月17日の放送回で描かれた“寺田屋騒動”で有馬新七(増田修一朗)の死を間近で感じた人物。
そんな大山を演じている北村にインタビューを行い、“寺田屋騒動”シーン撮影時の現場の雰囲気や、精忠組同士の絆などについて聞いた。
精忠組は、ちょっと休憩ができる大切な場所なんではないでしょうか。
――大山は、兄のような立場から吉之助を見守っている人物だと思います。吉之助自身の変化や、成長を感じた場面はありましたか?
吉之助は、位も高くなって、精忠組とはどんどん遠い人物になっているはずなんです。でも、久しぶりに西郷家に戻ってくるシーンがあると、ふっと吉之助の肩の力が抜ける気がするんですよね。精忠組は、彼にとって温泉のような、ちょっと休憩ができる大切な場所なんではないでしょうか。
どんな立場になっても、変わらずに僕たちに接してくれるということが、吉之助のすごい部分だと思います。
――精忠組は深い絆で結ばれているからこそ、吉之助にとって安らげる場所になっているということでしょうか?
そうですね。でも、こんなに長く精忠組と一緒の時間を過ごすなんて、最初は思っていませんでした。
とにかくみんなと一緒の時間がたくさんあったもので、気付いたことはお互いにアドバイスするような関係性になっていきました。そんな現場なので、僕も非常に役に入りやすかったです。
僕は、精忠組の中で一番年上なので、ある程度はみんなを引っ張っていかないといけない、言動に多少の説得力を持っていないといけない、ということを考えて演じています。
――長期間共演されている皆さんとのシーンは、アドリブも生まれやすいんでしょうか?
標準語だったらアドリブもパッと言いやすいですが、薩摩ことばのイントネーションを確認しないといけないのですぐにせりふが出てこないんです。
でも、全てが自由になってしまったら、みんながアドリブを入れてうるさくなってしまうかもしれないので、薩摩ことばの確認が必要なくらいがちょうどいいのかもしれないですね(笑)。