──とは言え、“シェー”ポーズや女装を披露するなど、玉山さんのイメージとは違うシーンもたくさんありますが。
僕は普段はすごく恥ずかしがりやで内気なんですけど、現場に入って何かを求められると、恥ずかしいという気持ちは全く無くなります。なので、そういった面での“やりにくさ”はありませんでした。女装の衣装合わせの時は、恥ずかしかったですけど(笑)。
──本作では、連続テレビ小説「マッサン」で父娘役だった住田萌乃さんと、再び共演されています。およそ3年半ぶりの共演はいかがでしたか?
「マッサン」を撮影していた時、彼女は5〜6歳だったんですが、当時からすごくしっかりしていました。最後に書き立ての文字で手紙をプレゼントしてくれて、「いつかまたお仕事一緒にしましょうね」と書いてあったのですが、(今回、再会して)「意外と早くかなったね」って話をしました。
それから、撮影中に誕生日を迎えたのでハンドクリームをプレゼントしたら、大事そうに、ちょっとずつ使ってくれていましたね。すごく愛くるしい気持ちになりました。
──「主演としてNHKに帰ってきた」という感はありますか?
主演だから意気込まなきゃとか、そういう気持ちはありません。ちょっと多めに差し入れを入れたくらいです(笑)。
今回は本当に、周りのキャストに恵まれていましたね。長谷川(京子)さんも比嘉(愛未)さんも(森川)葵ちゃんも馬場(徹)くんも、家族が本当に、赤塚さんの考え方でつながっているようでした。みんなで助け合って、補っていたのだと思います。グループLINEも作りましたよ(笑)。
──最後に、視聴者・読者の方へメッセージをお願いします。
繰り返しになりますが、僕は赤塚さんのギャグの奥にある、博愛主義や人を許す美学に共感して、この役を引き受けさせていただきました。
「バカボンのパパよりバカなパパ」に織り込まれているメッセージは、今の時代にドンピシャだと思います。ここ最近いろんなニュース見ていて、ものすごく窮屈だなと感じることや、子供たちが大きく飛び立とうとしているのを大人たちが抑えているように見えてしまうことがありました。もっと“余白”や“曖昧さ”があっていいと思いますし、「世の中白と黒だけじゃなく、色はたくさんあるんだよ」、「“だいたい”でいいんじゃない」、「これでいいのだ!」ってことを、この作品から感じてもらえたらうれしいです。
6月30日(土)スタート
毎週土曜夜8:15-8:45
NHK総合にて放送
※初回のみ夜7:30-8:45
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