10年目の「コード・ブルー」 山下智久『藍沢自身と僕自身の人生がリンクしていたと思う』
「劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-」の公開(7月27日・金)に合わせ、キャスト、そして本作に関わった人々のリレーインタビュー連載をスタート。2回目は、翔北病院の脳外科のエース・藍沢耕作を演じた山下智久にインタビュー!
藍沢は腕は一流だが、あまり感情を表に出さないことで、周囲との軋轢を生むこともしばしば。だが、たまに見せる真っすぐな優しさと、腕を磨くことに貪欲に向き合った圧倒的な医療技術で、救命救急センターを引っ張る存在だ。
自然と自分の経験を藍沢に生かすことかできたのかな
――ドラマスタートから10年の集大成となる今回の映画で、あらためて藍沢としての成長を一番感じるところはどんなところでしたか?
この10年間を通してみても、3rdシーズン(2017年放送)が特に、医者としても人間としても成長が見られた気がします。自分のスキルを高めることにしか、モチベーションを感じなかった男が、自分のためだけでは限界があるけれど、誰かのためにというものが加われば、もっと頑張れるということに気づいたのかもしれない…というところですね。
医者としてのステップアップとしては、彼の場合、よりたくさんの命を救うっていうことでやっていることは変わらないかもしれないけど、思いが変わったと思うんです。スキルを上げるのは自分のためだったのが、スキルを上げることによって、もっと医療のレベルが上がる、たくさんの人を救える…そこにたどり着いた気がします。
――ご自身の成長を感じた点は?
1stシーズンをやった時は僕23歳で…って若いね!(笑)。
23歳のとき、何かとがってたというか…。僕自身、自分がどういうふうに表現するかとか、自分が面白いことやりたいとか、とにかく自分の腕を磨きたいという思いが前面に出てしまってたんですよね。そのころの藍沢もそうですけど、僕自身も周りを見れていなかったと思う。とにかく視野が狭くて、自分の主張が強かった。
2ndシーズンが25、6歳で、そのときも大人になり切れていなくて空回りしちゃったり、その辺は藍沢自身と僕自身の人生がリンクしていたなと思います。そこから7年経って、僕自身もその間にいろんな経験をして、何となく人間を好きになれたというか。人のことを知りたいなって思えるようになったんですよね。
それがやっぱり今回、藍沢演じる上で、藍沢は「誰かのために医者をやってるんだ、今は」っていうセリフがあるんですけど、僕も今は自分の為というよりかは、誰かにいい影響を与えらえたらいいなっていう思いで仕事させてもらっているので、そこはすごくいい意味で反映できたのかなと思っています。
これはもう監督さんだったりプロデューサーさんからの愛の表現だと思うんですけど、いつもシーズンごとにその時の藍沢の感覚が僕に近いものを持ってきてくださっていると思っていて。なので、自然と自分の経験を藍沢に生かすことかできたのかなというふうに思います。