9月2日(日)放送の大河ドラマ「西郷どん」(夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)に、坂本龍馬(小栗旬)の妻・お龍(水川あさみ)が登場する。
鈴木亮平演じる主人公・西郷吉之助と固い絆で結ばれ、革命の立役者となる人物である龍馬。
その妻であるお龍は、龍馬を「寺田屋事件」の窮地(きゅうち)から救い出し、その後も常に側で支え続ける女性だ。
今回は、吉之助の妻・糸(黒木華)や一蔵の妻・満寿(美村里江)など、薩摩の奥方とは違った魅力を持つお龍を演じる水川にインタビューを敢行。撮影の裏側や、演じる上で意識している点、そして小栗演じる龍馬とのエピソードなどを聞いた。
演技のポイントは「“人たらし”っぽい感じ」
――演じる上で意識しているのはどんな部分ですか?
京ことばの“人たらし”っぽい感じが台詞ににじみ出たらいいなと思っています。
あとは、龍馬のことがとにかく好きで、愛してやまない様子が会話の中に垣間見えるようにと意識はしていますね。
――お龍の魅力はどんな部分だと思いますか?
何があっても揺るがない信念がある部分じゃないでしょうか。
「西郷どん」では、お龍について掘り下げて描かれているわけではないのですが、「龍馬を愛していて、ついて行きたい」って強く願うお龍の姿がとても印象的で、そこに一番、お龍の魅力が見えると思います。
お龍は、気が強くて思ったことがすぐに口から出るようなタイプで、男勝りな部分も面白くて、すごく魅力的だと思います。
――ご自身と重なる部分も多いんでしょうか。
そうですね。お龍にはとても共感できるなと思います。
私がその時代に生まれていたらそんなに強い気持ちを持って行動できたかは分かりませんが、「私でもこう思うだろうな」という考え方を持っている方だなと思います。
――一途な部分も似てるんですか?
そうですね! …恥ずかしいですけど、そこが一番似ています!(笑)
――薩摩の奥方らしい糸や満寿の2人と、お龍は対照的ですよね。
あの2人に対するお龍はお節介ですよね(笑)。
(第33回の)3人でのシーンは、「西郷どん」の中のお龍らしさがとても出ていると思います。
彼女は嘘がなくて、素直な性格がいいところだと思いますけど、そこは薩摩の奥方とはギャップがありますね。
お龍は、いわゆるその時代の「奥さんのお手本」になるような奥方ではなくて、旦那さんと同じくらい前へ前へ出て、思ったことを発言してしまうんです。
良かれと思っていることがお節介になってしまったり、その場の空気を凍らせたり、うっとうしくも思われますけど、そういうところも彼女の魅力のような気がします。
――特に糸はお龍の言動に影響されていきますよね。お龍から見て、糸にはどんな印象がありますか?
もちろん素敵な方ですし、奥方の見本のような人だと私自身は思います。
でも、お龍としては、「もっと積極的に行けよ!」というか…(笑)。
糸には、もうちょっと自分のことを主張して、「素直に気持ちを伝えたら?」って思っているから、お節介なことをしちゃうんだろうなと思います(笑)。
――応援したい気持ちがあるんですね。
応援の仕方が強引ですけどね(笑)。
価値観こそ全く違いますけど、お龍も糸さんが幸せになってくれることを願っていますし、そのために「もっと積極的になったら?」って押しつけがましくしているんじゃないかな。